アップル、「Touch ID」風ボタン搭載のスマートウォッチで特許取得--指紋認証を可能に

 Appleが「iPhone」や「iPad」で採用している指紋認証システム「Touch ID」は、スムーズにデバイスをロック解除できて便利だ。顔認証システム「Face ID」しか使えないモデルの場合、マスク着用時にうまくロックを解除できず困ることが多いため、Touch IDを求める声は多い。

 そんなAppleは、Touch IDをスマートウォッチ「Apple Watch」へ搭載するかもしれない。というのも、Touch IDのような技術を説明した特許書類に、腕時計型デバイスへの言及があったからだ。同技術は、米国特許商標庁(USPTO)が米国時間12月15日に、「ELECTRONIC DEVICE HAVING SEALED BUTTON BIOMETRIC SENSING SYSTEM」(特許番号「US 10,866,619 B1」)として登録した。出願日は2017年6月19日。

登録されたAppleの特許(出典:USPTO)
登録されたAppleの特許(出典:USPTO)

 この特許は、電子デバイスのボディに設ける生体認証センサー付きボタンの構造を定義したもの。特に、埃のような異物の侵入を防ぐ構造に関するアイデアを説明している。

同特許の主題はボタンの構造(出典:USPTO)
同特許の主題はボタンの構造(出典:USPTO)

 もっとも重要な第1クレーム(請求項)では単に生体認証センサーとしているが、第9クレームで指紋センサーへの適用も可能とした。さらに、第14クレームでは、この指紋センサーに指の接触を検出する機能があるとした。

 電子デバイスの種類については、第11クレームでウェアラブルデバイスとし、第16クレームで腕時計としている。また、実施例の図面ではApple Watchに似た形状のデバイスを使って説明し、スマートウォッチへの搭載を想定している。

スマートウォッチを想定(出典:USPTO)
スマートウォッチを想定(出典:USPTO)

 なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。

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