ファイザー製ワクチン、米でアレルギー反応1件 英症例に類似
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この記事だけでは、強いアレルギー反応である『アナフィラキシー』かどうかはわかりませんが、例えばインフルエンザワクチンの重篤なアナフィラキシーは140万本に1本と考えられています。
『腫れる』『発熱する』などは、『重篤なアレルギー』には一般的に含まれません。
アナフィラキシーは、予防接種ばかりでなく例えば抗菌薬や解熱薬でも一定の確率で起こります。
ですので、アナフィラキシーそのものには注意は必要ですが、『起こるもの』として、予防接種の際にはアナフィラキシーに対する対応方法を医療者が熟知する必要があります。
これは医学だけでなく他の領域にもいえます。
一定の確率で起こるリスクに対して、『ゼロでないかぎりリスクがあるから始めない』では、工場は稼働しませんし事業もできないでしょう。
そこに必要なのは、リスクに対する正確な評価と対策です。
もちろん、その率やさらに重篤な副反応がないか、フィードバックを続けることもまた、重要です。臨床試験の参加者を除いて、このワクチンをこれまで接種した経験のある人はいないはずですから、当該症例における過去のアレルギー歴というのは、今回の事象とは関連性が乏しいようにも思います。
ここで注意書きをあえてしておきたいのは、アレルギーの副作用の可能性がない薬、ワクチンは、この世には存在しないということです。それはさらに言えば、皆さんが口にされる食品についても同様です。
医療現場では、深刻な食品アレルギーも多数経験されているわけですが、このように報道されることはありません。
深刻なアレルギーの発生する確率が高いかどうかについては、継続的なデータの蓄積が重要なのであり、この単独の報告への過剰反応は避けるべきです。このニュースで思い出すのは、高齢者の窒息で
■こんにゃくゼリーが各報道でバッシング
■お餅などはスルー
…という状況を思い出しました。
データでみると、こんにゃくゼリーは窒息原因の上位には来ないのに。
https://www.asahi.com/articles/photo/AS20190114003023.html
新型コロナワクチンのアレルギー反応を報じる本件も、定量的なデータで判断していきたいものです。