(ブルームバーグ): オラクルの共同創業者で会長のラリー・エリソン氏は14日、主たる住居をハワイ州に移したことを従業員に報告した。カリフォルニア州のシリコンバレーで財を築いた企業幹部がまた1人、同地を離れる。

エリソン氏の転居を巡る決断については、リコードが先に報じていた。オラクルは11日に、本社をカリフォルニア州レッドウッドシティーからテキサス州オースティンに移転したことを発表していた。

オラクル、テキサスに本社移転-カリフォルニア離れるテク企業相次ぐ

従業員への文書でエリソン氏は「テキサス州に引っ越すのかどうか、多くの問い合わせを受けた。答えはノーだ。ハワイ州に引っ越し、ビデオ会議アプリのズームの力を借りてラナイ島で仕事をする」と説明した。

ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば、エリソン氏の純資産は約750億ドル(約7兆8000億円)と世界11位の富豪で、ハワイ諸島で6番目に大きい島であるラナイ島の98%を所有。島はほとんどエリソン氏の高級ホテルとリゾート資産によって占められ、同氏は3000人の島民の雇用創出を中心的に担っている。

税金の高さなどから、超富豪のテクノロジー業界幹部らの間ではカリフォルニア州を離れる動きが見られている。エリソン氏の友人でもあるテスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)も先週、テキサス州に引っ越したと明らかにしている。

マスク氏、テキサス州に引っ越す-テスラとスペースXの事業に力注ぐ

原題:Oracle’s Ellison Says He Has Moved to Hawaii, Fleeing California(抜粋)

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