[ブリュッセル 14日 ロイター] - 米ファイザーが独ビオンテックと共同開発した新型コロナウイルスワクチンの承認を急ぐよう、欧州委員会や欧州連合(EU)加盟各国から欧州医薬品庁(EMA)に対し圧力が高まっていると、EU筋がロイターに対し明らかにした。

米食品医薬品局(FDA)は11日、ファイザーの新型コロナワクチンの緊急使用を承認。14日に接種が始まった。英国でも2日に承認され、8日から接種が開始された。

関係筋によると、2日以降、EU加盟各国政府から「通常のコミュニケーション」を通じ圧力が高まったという。

また、ドイツのシュパーン保健相は前日、「ビオンテックに関する全ての十分なデータはそろっている」とし、「英米政府はすでに承認しており、EMAのデータ精査と承認は可能な限り速く行われるべきだ」とツイッターに投稿した。

EMAはここ数日、ワクチン承認を急ぐよう政治的圧力は受けていないと主張。シュパーン保健相の発言に関してはコメントを控えた。

欧州委はEMAに対し承認を迅速化するよう圧力はかけていないとしている。

EMAは1日、ファイザーの大規模な後期臨床試験に関するデータを受け取り、早ければ今月29日までに条件付で承認する可能性があるとの認識を示している。EMAのワクチン承認手続きは通常、最低7カ月の時間がかけられる。