[フランクフルト 14日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のパネッタ専務理事は14日、ECBはユーロ圏経済のリセッション(景気後退)からの脱却にコミットしているとし、ユーロ高などが回復の足かせになれば必要に応じて一段の刺激策を実施する余地があると述べた。

ECBは10日の理事会で、新型コロナウイルス感染第2波に対応するため、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の拡充などの追加刺激策を決定。ただラガルド総裁が、全ての措置が利用されるわけではないと述べたことで、ECBのコミットメントに対する疑念が出ていた。

パネッタ専務理事は講演で「回復支援に対するECBのコミットメントを保証する。為替要因を含む見通しに対する下方リスクが現実化すれば、全ての措置を調整する用意がある」とし、ECBはインフレ目標が達成されていない状態を容認しないと述べた。

その上で、欧州連合(EU)の7500億ユーロの復興基金について、2026年までに成長率を1.5%に引き上げられる可能性があるため、各国政府に対し賢明に利用するよう呼び掛けた。