2020/12/14

【大刷新】サイバー藤田晋社長が取締役を「ほぼ半減」させた

NewsPicks編集部 記者
可決された瞬間、藤田晋社長はほっと息をついたことだろう。
サイバーエージェントの株主総会が12月11日、東京・渋谷区のホテルで行われ、同社の創業者で社長の藤田晋氏らが再任された。
株主総会は、3件の議題があったが、荒れることもなく淡々と進み、30分ほどで終わった。
3件はいずれも可決。しかし、そのうちの1件は、「新たな取締役の選任」という名の下で、これからのサイバーの社風さえも変え得る大きな改革となった。
藤田社長がこの大改革に動いた背景には、昨年12月の〝ある事件〟があった。株主総会で、あわや「解任」されかけたのだ。
その株主総会から丸1年──。
今回の株主総会で正式に新しい経営体制となったサイバーエージェントは、これからどこへ向かうのか。NewsPicksが「6つのポイント」で詳報する。
INDEX
☑️藤田社長「あわや解任」の真相
☑️社内取締役は激減「12人→4人」
☑️大義は「監督と執行の分離」
☑️執行役員は「3階建て」に複雑化
☑️「2年で2人交代制」を転換
☑️「拡大路線」に立ちはだかった壁
(撮影:Yoshihide Kanefuji/NewsPicks)

藤田社長「あわや解任」の真相

今回の株主総会でNewsPicksが注目していたのは、取締役の選任だ。
サイバーエージェントがこの計画を公表したのは、今年10月。通期決算発表で、ガバナンス体制を強化することを目的に、取締役会を15人体制から8人に「ほぼ半減」させると発表した。
このきっかけとなったのは、2019年12月に開かれた前回の株主総会で、藤田晋社長が「解任」されかけたことにさかのぼる。