2021/1/5

【伊沢拓司】クイズ王の虎の巻「インプット・アウトプット術」

成果が上がる独学術を紹介する特集「独学2021」。
第2回では「クイズ王」の異名を持ち、テレビ番組、YouTubeで活躍するQuizKnockのCEO(最高経営責任者)の伊沢拓司氏が登場。
伊沢氏は中学・高校時代から競技クイズの第一線で活躍し、現在は東京大学発の知的メディア「QuizKnock(クイズノック)」を運営している。
クイズ対策から受験勉強、社会人独習に至るまで、その時々で自分に合った勉強法を常に研究し、実践してきた。
社会人の「独学」は制約に縛られず取り組める一方で、仕事との両立が必須で時間が限られるため、効率的に勉強していく必要がある。
そこで、膨大な知識のインプットとアウトプットが必要とされる競技クイズの第一線を走り続けている伊沢氏に「自分に合った勉強法」の見つけ方を語ってもらった。

万人共通理想の勉強法は「ない」

──理想の勉強法についてお聞きしようと思ったのですが、伊沢さんは自身の著書で「理想の勉強法はない」とおっしゃっていますね。
伊沢 そもそも「勉強法」について定義しなければならないのですが、勉強法が「勉強に対するアプローチ全般」のことを指すのであれば、人によって勉強のやり方の好みは異なりますし、勉強の内容も違いますよね。
特に中高生に「何かいい勉強の仕方ありますか」とよく聞かれるのですが、「これがベスト」という方法はないと思います。
もしあるとすれば、ある一定のレベル以上の人たちはみんなその勉強法を取り入れているはず。
これだけ世の中に頭の良い人がいて、その人たちが理想の勉強法についての本を書いていて、それぞれ内容が違うのです。東京大学に合格した同級生などに話を聞いても勉強法はバラバラです。
ということは、万人共通で理想の勉強法はおそらくない。求められるのは、自分に合った勉強法とは何なのかという視点で考えることです。