[東京 10日 ロイター] -

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 104.40/42 1.2094/98 126.28/32

午前9時現在 104.28/30 1.2076/80 125.94/98

NY午後5時 104.21/24 1.2081/84 125.92/96

午後3時のドル/円は、前日NY市場午後5時時点に比べ、小幅にドル高/円安の104円前半。早朝は英ポンドが乱高下したがドル/円は小動きだった。午後にかけて、豪ドルなど資源国通貨に対する円売りが徐々に広がったことで、ドルは104円半ばを回復した。市場は、欧州中央銀行(ECB)が今日の理事会で、ユーロ高けん制をするか否かに関心を注いでいる。

ECBは10日1245GMT(日本時間午後9時45分)に政策決定を発表し、1330GMT(同午後10時30分)からラガルド総裁が記者会見を行う。

早朝の取引では、英国と欧州連合(EU)の通商協議について、双方が依然として「極めて大きな隔たり」があるとの認識で一致したことが伝わり、英ポンド/ドルは1.3403ドルから1.3325ドルまで急落、英ポンド/円も139.80円付近から138.86円付近まで急落したが、両通貨ペアともその後は急反発した。

英ポンドについて「相変わらずの暴れん坊ぶりを発揮している。経過はもういいので、結果だけ教えてほしい」(アナリスト)との声が聞かれた。

こうした中、ドルは104.25/30円付近で膠着気味だった。

ドル/円の地合いが変わったのは午前11時過ぎだ。

豪ドル/円やカナダドル/円など、資源国通貨のクロス円がにわかに上昇し始め、豪ドル/円は一時78.09円と、9月2日以来3カ月超ぶりの高値を更新。

市場では「機関投資家の豪ドル買いが入ったとの観測もある。また、中国株の持ち直しや、最近の鉄鉱石価格の上昇も豪ドルなどの資源国通貨の追い風となった」(アナリスト)という。

対資源国通貨での円売りは、対欧州通貨での円売りに徐々に波及したが、ECBの理事会を目前に控え、欧州通貨買い/円売りは早々に一巡した。

ユーロは125.90円から126.34円まで上昇したが、前日の高値126.50円には届かなかった。

一方、対資源国通貨や欧州通貨での円売りの影響で、ドルは104.50円まで上昇した。

ロイター調査によると、ECBのパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模は現在の1兆3500億ユーロから少なくとも5000億ユーロ拡大され、期間は2022年末まで半年間延長される見通しだ。

貸し出し条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)は、実施回数を増やすとともに、マイナス1%の金利を適用する期間を延ばす可能性もある。

(為替マーケットチーム)