胴体後方、水平尾翼も損傷 日航機トラブルで調査官
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ブレードが破損すると、やりのように後ろのエンジンなどに突き刺さるなど被害が出ます。ブレードの疲労は整備士によりかなり厳密に行われているはずですが、近年は航空機や部品の品質がよくなり、整備士が不具合に出くわさないという話を聞いたことがあります。
今回は片方だけでしたので飛行に支障はありませんでしたが、ブレードがエンジンカバーを突き破り、一部主翼の前縁部分にぶつかっていたとのことです。主翼内部には油圧の配管などが張り巡らされているため、万が一大きな損傷があれば、操縦に関わる問題にもなりかねません。御巣鷹のジャンボ機事故は、尾翼破損により、油圧の油が抜けて操縦不能に陥りました。
ブレードの破損は、鳥を吸い込むバードストライクにより起こるケースが多いですが、事故調査官がこれはないとの見解を示したということは、鳥の死骸やその痕跡が見られない、または高度が高かった可能性があります。2018年にユナイテッド機で発生した同様の事象でも、同様に胴体にもダメージがありました。特に不思議はありません。また、初動捜査として、とりあえず鳥との衝突などではないことを確認されたということだと思います。
折れて飛んで行ってしまったブレードを見つけることは無理だと思いますが、残っているほうのブレードの破断面をよく見れば、おそらく金属疲労の跡が見つけられるのではと思います(簡単に言うようですが、電子顕微鏡などを使っての大変な作業です)。
ファンブレードは定期的に交換されてエンジンメーカーに戻され、内部構造の非破壊検査などを精密に行ってからまたエンジンに取り付けられるというライフサイクルになっています。
おそらく2018年のユナイテッド機とほとんど同様の理由ということが最も疑われるのですが、もし仮にそうだとしたら、それに対してエンジンメーカーでとっていた対策が不十分であったのか、単にポカミスで対策が行き届いていなかったのかのどちらかになると思います。米国の当局やエンジンメーカーも巻き込んでの詳しい調査が必要となりそうです。ブレードが破損して、カウルが飛んで、機体損傷という状況かと推測しますが、徹底的に安全を重んじる整備の方々がルールを無視するとは考えられないし、考えたくもないので、原因究明することで、これまでに無かった新たな示唆が得られるのではないかしら。
結果、空の安全がより強固になる、そんな調査と深堀りになることを期待しますが…