[ワシントン 4日 ロイター] - 米議会下院は4日、大麻規制の権限を連邦政府から州政府に移す法案を賛成228票、反対164票で可決した。ただ共和党が上院の過半数を握り続ける限り、同法案が成立する公算は小さい。

米国は1970年に大麻を違法化したが、これまでに首都ワシントン(コロンビア特別区)を含む15州が嗜好品としての大麻使用を合法化。このほか約30州で医療品としての大麻使用が一部合法化されている。ただ連邦レベルでは合法化されていないため、州法との矛盾が生じているほか、大麻関連企業の州を越えた資金調達などに支障が出ている。

今回可決された法案について、民主党のアール・ブルーメナウアー下院議員は議会討議で、州政府に大麻規制の権限を与えるものと説明。「この法案は、全国的に大麻を合法化するものではない。(大麻規制に関する)州政府の決定に連邦政府が口出しできなくするものだ」と述べた。

その上で、連邦レベルで大麻関連犯罪の検挙がなくなり、大麻関連製品に5%の税金がかけられると説明。得られた税収を地域に還元できると述べた。