[ベルリン 2日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が発表した10月の小売売上高指数は、実質ベースで前月比2.6%上昇した。ロイターが集計した予想の1.2%上昇よりも大幅なプラスとなった。新型コロナウイルス感染再拡大の阻止に向けた部分的ロックダウン(都市封鎖)が実施される前に、消費者が独経済の回復を支援していたことを示唆した。

ドイツでは11月2日以降、飲食店や娯楽施設などが営業停止となる一方、学校や工場、小売店は社会的距離の維持を条件として営業を継続している。

前年比では8.2%の大幅上昇となり、予想の5.9%上昇を上回った。

食料品や家具、家電への需要が特に強かった。消費者の購買行動の変化により、ネット通販も好調だった。一方、衣服や靴の小売店は苦戦した。

オックスフォード・エコノミクスのエコノミスト、オリバー・ラカウ氏は、食料品の売り上げが堅調だった背景には、ロックダウンの再導入を見越した買いだめの動きがあると指摘。11月も生活必需品以外の売り上げは低迷する可能性が高いが、オンラインの売上高は好調が続くとの見方を示した。

ドイツで新型コロナの流行が始まる前の2月と比べると、10月の小売売上高指数は5.9%上昇。小売セクターはすでにコロナ危機を脱していることを示している。

9月分は1.9%低下に上方修正された。