[ワシントン 30日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が30日に発表した10月の中古住宅販売仮契約指数は前月比1.1%低下の128.9と、2カ月連続で低下した。低金利が住宅市場を支えているものの、急速な住宅不足が価格を押し上げている。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は1.0%上昇だった。

前年同月比は20.2%上昇した。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴う在宅勤務の広がりにより、郊外や人口密集地以外の住宅需要が急増。供給が追いつかず価格が上昇し、新規購入者の手が届かない状態となっている。

建設業者の信頼感は過去最高水準となっているが、土地や資材の不足に不満を募らせている。

10月の仮契約件数は南部で0.1%増加。西部は変わらずだったが、北東部は5.9%減、中西部は0.7%減少した。

リアルター・ドット・コムのシニアエコノミスト、ジョージ・ラティウ氏は「嵐雲が集まっている。議会が有意義な措置を取らない限り、今年の冬は米全土で多くの人々がいつもと異なる困難に直面するだろう」と述べた。

オックスフォード・エコノミクスの主任エコノミスト、ナンシー・バンデンフーテン氏は「パンデミックの再燃や景気回復の鈍化、在庫減少などが、特に追加の財政刺激策が講じられない場合に住宅販売の重しになるだろう」とした。