[ロンドン 30日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)が発表した10月の住宅ローン承認件数は9万7532件と13年ぶり高水準となった。ロックダウン(都市封鎖)解除後の住宅市場の回復が続いていることが示された。

ロイターがまとめたエコノミスト予想の中央値は8万4500件をやや下回る水準だった。9月は9万2091件だった。

英住宅市場は、ロックダウン(都市封鎖)で自宅待機を余儀なくされた人々がより大きな住宅を求めたことや、減税措置の延長などを背景に、ここ数カ月間、極めて堅調な状況にある。

一方、住宅市場の好調さとは裏腹に、景気悪化や失業率の上昇懸念は続いている。

10月の消費者向け純融資は前月比5億9000万ポンド減少した。前年同月比では5.6%減と月次統計を取り始めた1994年以来最大の落ち込みとなった。

個人貯蓄は123億ポンド増加。月次では5月以来の大幅な増加を示した。

保険大手アビバの貯蓄・年金部門トップ、アリステアー・マクイーン氏は、「消費者向け融資の減少と貯蓄の増加は、多くの人々が経済的に一段と不透明な状況に備えていることを示す」と指摘した。