2020/12/4

【解説】なぜインテルは「王者陥落」の危機なのか?

NewsPicks ジャーナリスト
RIP Intel──。今年10月、TwitterなどのSNSで、パソコン愛好家を中心にこのフレーズが話題になった。
RIPとは「Rest in peace」、日本語で「安らかに眠れ」を意味する言葉の略語だ。なぜ、「RIP Intel=インテルよ、安らかに眠れ」という言葉がバズったのか。
その理由は、競合であるAMDが発表した最新型のCPUの性能が、インテル製のそれを凌駕していたからだ。
それ故に、四半世紀もの間、半導体の王者に君臨してきたインテルが、駆逐されるのではないかという観測が広がった。
2000年代は、「インテル入ってる」という言葉が社会一般に知られるほど、最先端のパソコンにはインテル製のCPUが使われていた。
パソコン本体そのものよりも、CPUという一部品を供給するインテルの方がブランド力と業界の影響力を持つほどだった。
世界のエレクトロニクス業界を牛耳ってきたはずのインテルに一体何が起きたのか。その栄華を紹介しながら、半導体業界の現在を解説する。

苦境からの決断