[パリ 27日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー仏中銀総裁は27日、銀行業界は財務状態の健全性よりもむしろ低利益率を巡る問題に直面しているとの見方を示した。

ビルロワドガロー総裁は、フランス健全性監督破綻処理機構(ACPR)主催の会合で、低金利環境により欧州の銀行の利益率は米銀に見劣りしていると指摘。特にフランスでは、現在見舞われている経済危機が財務健全性よりも収益力に対する大きな重しになっているとの見方を示した。

欧州中央銀行(ECB)は銀行が危機対応に十分な原資を確保できるよう配当金の支払いを禁止しているが、ビルロワドガロー総裁は、銀行の財務状態は十分に堅固だとし、解禁に支持を表明。銀行は投資家に対し魅力を維持する必要があると述べた。