「外注へ丸投げ」に疑問 日本のDXが進まない本当の理由
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日本企業のDXが進まない理由、3段階くらいにわかれて:
1. そもそもDXとは何か、の理解が曖昧
2. DXを推進したいものの、進め方が分からない
3. 推進してみたものの、うまく進まない
1. DXとは「デジタルを活用し、ビジネスモデル自体を変革する」ものです。「ビジネスモデル」の変革なので、ターゲット顧客や、提供サービスそのもの、伴いマネタイズモデルが変わるインパクトがあるものです。
日本企業の多くは、一部の業務プロセスがデジタル化されたことをDXと考える事も多いですが、これはDigitizationであって、DXではないかと。
2. 次に、1は理解しているものの、どうやれば良いのか分からない、という段階。これは当然で、まだDXを実現したことがある企業が少ないので、うまいやり方が分からない。最近コンサルビジネスの景気が良いのは、この「DXコンサル」案件によるもので、海外の先進事例や他社での実績をメソドロジー化させて展開しているからです。
この部分は、うまく外部のコンサルなどを使って進めていけば、「設計図」は描ける領域かと思います。
3. この段階になると、課題が山積していて
【ヒト関連】
・なぜDXをすべきなのか、トップの意思・ビジョンが不明瞭
・社員のデジタルリテラシーが十分ではない
・ROIをローンチ前から厳しく求められ、PoCから前に進めない
【Digitization関連】
・いざ実行しようと思うと、現場でデジタルが進んでおらずデータを収集出来ない/レガシーシステムが足枷になる
2まではクライアントのコアチームとコンサルタントだけで、進められる部分も多いのですが、3になると一気にステークホルダーが増えますし、稟議プロセスやら、クイックに進めるために組織にも手を入れないといけなかったり。そうなるとDXはどこかの部署がやっている、ではなく、トップダウンで全社の取組みにしていかないといけないのですが、それが出来ている企業が少ない印象です。「CDO室がやってます」みたいな…
こういった「DXを進める上でのポイント」は、3年くらい前からずっと変わらないので、それは何故?(私の中では「日本企業の文化に起因」なのですが…)を解決しない限り、日本企業のDXが進むとは思えず、最近はカルチャーチェンジの方に興味が向いています。最も大きい要因は、実際の所「DXをすれば儲かるのか?」が、良く分からないからだと思います。
これは日本企業が悪い訳では無く、海外企業においても成功事例は多くありません。旧来型の製造業からデジタルに大きく舵をきって成功していたGEも最近はあまり良いニュースを聞かなくなりましたし。アメリカの時価総額ランキングを見れば、生まれつきのテック企業が独占しており、トランスフォーメーションに成功している企業は見当たりません。
文中に「GAFAをベンチマークにしないのはおかしい」という話がありますが、創業時からのミッション・戦略・組織構造・人材採用/育成が全く異なっているテック企業と比較しても実際に意味が無いと思います。彼らの特徴の全てを真似することは不可能だし、一部だけを取り込んでも効果は期待できない。GAFAはトランスフォーメーションして今の地位に辿り着いた訳では無い。