[烏鎮(中国) 23日 ロイター] - 中国電子商取引大手アリババ・グループの張勇(ダニエル・チャン)最高経営責任者(CEO)は23日、インターネット企業による独占的な行為防止を目的とした中国のルール策定は「時宜を得ていて必要」な措置との見方を示した。

23─24日の日程で始まった世界インターネット大会で述べた。

張氏は、中国のインターネット企業は政府の政策に支えられてグローバル産業の第一線に躍り出たが、規制は変化を遂げる必要があると指摘。

業界の「発展と政府の監督は相互に促進し依存する関係だ。このため、プラットフォーム企業は自らが順調に発展するだけでなく、社会全体の持続可能かつ健全な発展に寄与する必要がある」と述べた。

中国ではアリババのほか、騰訊控股(テンセント・ホールディングス)や美団点評などが政府による監督強化に直面している。

今月初めには、アリババ傘下の金融会社アント・グループが予定していた総額約370億ドル規模の新規株式公開(IPO)が延期された。延期に先立ち、中国当局は同社のオンライン融資事業を一段と厳しく監視すると伝えていた。

また、中国国家市場監督管理総局(SAMR)は今月10日、インターネット企業による市場独占や、公正な競争を阻害する手法の阻止を目的とした規則の草案を発表しており、アリババの電子商取引や決済サービスも政府のより厳しい監督に直面する可能性がある。

アリババのライバルである京東商城(JDドットコム)は先週、規制案を「全面的に支持する」と表明した。

*内容を追加しました。