【本質】精子バンクで産んだ私たちが、それをオープンにする理由
コメント
注目のコメント
海外の精子バンクを利用して2人の子どもを産み、同性のパートナーと一緒に育てている女性の物語です。
子どもだけではなく、保育園や小学校など周囲の人々にも事実を伝えてきたのはなぜか。くみさんの子育てにおける信念が印象的でした。周囲に伝えるきっかけとなった、校長先生の力強い言葉にも胸を打たれました。
4回目の記事で紹介したように、第三者の精子で生まれたことを大人になってから突然知り、悩み苦しむ人々がいます。苦しみの大きな理由の一つは、親との信頼関係が根底から崩れてしまうことです。
最近ではそれを避けるため、幼い頃からわかりやすい言葉で事実を伝えていくことが推奨され、そのための絵本も作られています。
精子バンク特集は今回で最終回です。日本が今後、営利目的の精子バンクを受けいれるのどうかは、まだわかりません。でも、もし受け入れるのであれば、生まれてくる子どもの権利や立場が最も尊重され、子どもたちにとって最善の環境が整えられることを願っています。特集の最終回は、精子提供によって子を授かった親の物語です。
松本くみさんは、子どものことを最優先に考えながら、一つ一つ判断してきました。
その際の考え方は、精子バンクを利用したとか、同性カップルとか関係なく、すべての子育てをしている人にとって示唆的に思えます。
私はいつか子育てできたらいいなと思っていますが、くみさんのお話から「親としての覚悟とは、こういうことなのか」と学んだ気がします。今回の特集は、家族の定義、また、生殖技術がどこまで許されるのか取材をしながらも学び、悩むものでした。
いろいろ文化により、家族、夫婦への観念は違います。それでも、読者の方に、今回の記事のように、普通とは少し違う選択肢を選んで家族を作る人を知り、多様性について考えていただけたらと思いました。