【山田五郎】「茶の湯、落語、美術」から学ぶクリエイティブ思考

2020/12/8
プロジェクト型スクール「NewsPicks NewSchool」では2021年1月から「Creative GINZA」を開講します。
プロジェクトリーダーを務めるのは、テレビやラジオなどのパーソナリティやコメンテーターなど、多方面で活躍する編集者・評論家の山田五郎氏です。
こちらではプロジェクトの概要と山田五郎氏からのメッセージをお届けします。

プロジェクトの概要

新しい生活様式を求められる昨今、次の時代を生き抜く知恵や発想が求められています。
新しい文化やビジネスを創造してきた銀座で、多彩なジャンルの文化発信を行ってきた東急プラザ銀座とBunkmuraが監修する文化芸術のフィルターを通した新プロジェクトを始めます。
テレビやラジオなどのパーソナリティやコメンテーターなど、多方面で活躍する編集者・評論家の山田五郎さんをナビゲーターに、伝統文化や日本のアート業界で新境地を開拓、挑み続ける実践者をゲスト講師ごとに3部に分けて実施。
文化の街としての歴史も深い銀座を舞台に、いま必要とされるクリエイティブ思考やアートマインド、これからの生き方とビジネスに活かせるエッセンスを探ります。
【第一部】茶の湯を通して身につけるクリエイティブ思考(ゲスト講師:松村宗亮)
若手経営者たちが茶道を学ぶ機会が増えているが、ビジネスパーソンにどのような影響を与えているのか。千利休が残した茶道の心得や茶会は、戦術やビジネス上の重要な情報交換、交渉、ネットワークづくりの場としても営まれてきた。
茶の味だけでなく空間、茶器 (プロダクト)、作法(パフォーマンス)を網羅的に楽しむ総合芸術とも言える茶道において、新しいスタイルに挑戦し続ける松村氏から、茶の湯を通したクリエイティブ思考のヒントを探る。
【第二部】落語から学ぶコミュニケーション力 (ゲスト講師:立川志の春)
落語は、江戸時代から続く伝統芸能のみならず、ビジネスエリートや経営者の教養としても見直されている。大学や企業で英語を交えた落語を実演し、落語家としては異色の経歴の持ち主でもある立川志の春師匠を招き、ビジネスを含めたコミュニケーションの本質に迫る。
【第三部】銀座の文化経済学(ゲスト講師:山本豊津)
『教養としてのお金とアート』『コレクションと資本主義 』など、文化と経済、アートとビジネスをつなぐ著書も多い山本豊津氏。
ナビゲーターの山田五郎氏が提唱する「まずは自分で絵を買ってみよう」を入り口に、山本氏考案の「カルチャーマトリクス」を土台に文化経済学からアートの買い方までを学ぶ。
お申し込みはこちら

プロジェクトリーダーのメッセージ

日本のビジネスマンは、お金を稼ぐのが上手な方ほど、お金を使うのは上手くない。そう見えるのは気のせいでしょうか? 
お金はどう使うかを考えないと、ただ稼ぐことだけが目的化して、逆に人生を貧しくします。個人の人生だけではありません。お金を上手に使わないと、文化も芸術も育たず、社会全体が貧しくなります。
お金の使い方を知らない方は、値段で価値を判断しがち。けれども「高いから価値がある」というのは順序が逆で、「価値があるから高い」ものを選ぶのが、上手なお金の使い方です。そのためには、物事の価値を見極める眼が欠かせません。そしてその眼を養うには、いいものにたくさん触れて経験を積むしかありません。
銀座は、日本でいちばんいいものに出会える街。上手にお金を使って人生を豊かにするための眼を養うのに、これほど適した街はないでしょう。
少し背伸びしてワンランク上のものを買おうとすれば、自ずと真剣に見比べますし、詳しく知りたいとも思うはず。銀座では、ものの見方や情報を教えてくれる最高のプロにも出会えます。その知識を吸収し、さらに実際に買って使ってみて違いを実感することで、ものを見る目が養われ、見える世界が変わってくるのです。
このプログラムでは、茶の湯、落語、美術という伝統的な価値を、今の私たちの暮しの中で楽しむための見方や情報を、それぞれの分野を代表する一流のプロに教えていただき、実際に体験もさせていただきます。
私自身、この歳になって初めて深入りする分野もあり、ワンランク上の見知らぬ老舗に迷い込んだ感じでドキドキしていますが、きっとワクワクする新発見に出会えるはず。皆さんと一緒に楽しんでいければと思っておりますので、どうかよろしくお願いします。

プロジェクトで得られるもの

・文化芸術を通じたクリエイティブ思考、アートマインド

・伝統芸能の体験から磨く感性、美意識

・大人のお金の価値ある使い方

プロジェクトスケジュール

【第一部】茶の湯を通して身につけるクリエイティブ思考 
ゲスト講師:松村宗亮

Day1 1/26 19:00-21:00
利休のマーケティング戦略と茶の湯の創造性

茶の湯がもつ創造性について。千利休を代表とする茶人の紹介を通じて、茶の湯がもつ創造性を紐解く。お点前や新旧茶道具を鑑賞し、利休のマーケティング戦略、道具の価値やその意味を考える。

Day2 2/2  19:00-21:00
伝統文化の生き残り戦略


現代における茶道教室のあり方とは。伝統文化の生き残り戦略について。 (課題提示)

Day3 2/13  11:00-15:00(予定)
茶事体験に学ぶ文化思考


茶室のしくみ、茶道具の「見立て」「取り合わせ」の美の体験。茶の湯のワークショップを通じて、ビジネスにも通じる立ち振る舞い、 思考スキームを学ぶ。
場所:SHUHALLY 「文彩庵」(横浜)
※グループを分けて体験
※ 他の日程と開始時間・会場が異なりますのでご注意ください。

【第二部】落語から学ぶコミュニケーション力 
ゲスト講師:立川志の春

Day4 2/17 19:00-21:00
落語界のオンライン革命


オンライン化における落語スキルの本質について。落語界の徒弟制度 から、変わらないために変わり続ける意味を掘り下げる。

Day5 2/22 (mon)19:00-21:00
英語落語に学ぶ日本文化のプレゼンテーションと古典の普遍性


外国人と日本人の若者に伝える言い回しとは? 伝わる言葉に置き換えるテクニック や世界の「笑い芸」における落語の特徴を解説。古典のもつ普遍性と人間とは。落語の「まくら」からプレゼン・商談における切り口・コツ・テクニックを学ぶ。(課題提示)

Day6 3/2 19:00-21:00
プレゼンテーション・商談にも役立つ「まくら」の効果

参加者による「まくら」披露会と講評。立川志の春師匠による古典落語披露。【第三部】銀座の文化経済学 ゲスト講師:山本豊津 

Day7 3/11 19:00-21:00
「世界化する街の戦略ー銀座はどうやって実業家を育ててきたのか?」

「カルチャーマトリクス」にみる文化経済の思考軸

Day8 3/17 19:00-21:00
「アートの買い方と絵画を観る眼の育てかた」


まずはアートフェアへ。3000点から1点を見つけるために。
課題:各自で日本最大級の国際的なアートの見本市「アートフェア東京2021」(3/19-21)へ 

Day9 3/30 19:00-21:00
成果発表会
Creative GINZA」は1月26日(火)スタート。プロジェクトの詳細はこちらをご覧ください。