[東京 17日 ロイター] - NTTは17日、NTTドコモ株の公開買付(TOB)が成立したと発表した。NTTのドコモ株保有比率は91.46%に高まった。残る株式はTOB価格で株式売渡請求する。一連の手続きを経てドコモはNTTの完全子会社となり、ドコモ株は上場廃止となる。

NTTは9月、ドコモの完全子会社化に向けたTOBを発表。9月30日─11月16日まで1株3900円で実施していた。TOB前のNTTのドコモ株保有比率は66.21%だった。

NTTはドコモの完全子会社化を通じ、グローバルな経営環境の変化に対応したい考え。競争環境の変化やコロナ後の社会を見据え、先端技術への投資などの取り組みをグループで効率的に進める方針。

NTTによるドコモの完全子会社化を巡っては、KDDIとソフトバンク、楽天傘下の楽天モバイルなど通信事業を手掛ける28社が11日、公正な競争が阻害されかねないとの意見書を総務相に提出した。ほかに9社が趣旨に賛同している。

(平田紀之)