「欧米の大学院で給料をもらっていない理系の学生は一人もいない」。日本で博士学生が減るのが当然な理由
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そうなんですか?
「ヨーロッパやアメリカ、中国の理系の大学院の学生で、給料をもらっていない人は一人もいない。」
えっ、そうなんですか?
「修士、博士どちらでも、というのが多い。」
ええっ、そうなんですか?
「アメリカの場合は研究費を通して国から、ヨーロッパの場合は直接国からです。」
えええーっと 大学・分野によると思いますねぇ ニホンより状況が良いのは確かだと思いますが以前にNIRAの研究会の委員をしていた時に、労働関係の統計専門家の方のヒアリングを受けたことがあります。
その際に、日本の学歴別賃金統計は大卒・大学院卒でくくられてしまっていますが、仮にこれを大卒、修士課程進学、博士課程進学で分けて集計すれば、恐らくは博士課程進学が最も低いのではと労働統計の専門家の方がおっしゃっていたことが衝撃的でした。「足の裏の米粒」とも評されるくらいに博士が評価されていません。
学士+修士+博士で9年間の高等教育が標準で、必ずしもストレートで取得する必要はないと思いますが、この間にかかる学費は相当なものです。修士や博士で学会発表もすると文献購入から移動費まで様々な追加費用がかかります…。
研究室に所属して教授の研究のお手伝いをしても給与が出るわけではない(米国では労働者のような扱いで給与がでているようです)ので、アルバイトなどで捻出するしかありません。
加えて就職先も限られていれば、進学への魅力を感じないのは当然です。
博士=研究職という発想も変えていく必要がありますが、組織の高位層ほど本質的で科学的な視野を持つために修士や博士が必要となる社会に変えないと、非科学的な精神論が横行し続けます。
学びを評価しない社会の極みが博士を評価しない社会につながっています。