ハーバード大のアジア差別認めず 米連邦高裁、団体再び敗訴
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注目のコメント
今回は(1)意図的な人種差別は無かった、また、(2) 多様性のためには人種を考慮して良いという判決でした。ただ、アジア系アメリカ人は、他の人種グループと比べ、学力評価は最も高かったが、personal rating(人格評価?)は最も低かったことが、過去6年のデータから分かっています。
(2)のポイントは色々な議論があると思いますが、(1)については、差別が少なからずあるのではないかと思います。
小・中・高・院でアメリカの学校に行っていた経験からお話しすると...
Personal ratingでは、「リーダーシップがあるか」や「好感度があるか」など人物としての評価をされる訳ですが、アジア人はおとなしいので積極性がない、発言しない、ガリ勉で特徴がない、などの偏見がやはりあります。こういった偏見は、選考時に出願書類を見る際にも、インタビュー時でさえ、少なからず選考結果に影響を及ぼしていると思うので、personal ratingという曖昧な基準を採用している時点でアジア系に対するネガティブな人種差別は避けられないと思います。
ただ、学業の成績の基準のみで選んだ場合、入学者の40%以上がアジア系になってしまうというデータを聞いたことがあるので、それはそれで問題ですね。普通に読むと誤読しそうな記事だが、判決は差別が無いと言っているのではない。悪意ある差別は無いが人種的多様性バランスを取るために他より成績が良いアジア人種が落ちる事は容認する、と言っている。これはポリコレ的には噴飯ものの判決で例えば下記WSJは社説で激しく断じている。下記にもコメントしたが私は必ずしも平等であるべきとだけ言っていれば済まされるものではない難しい知恵の輪だと思う。 https://newspicks.com/news/5386296?ref=pickstream_143212
一方、カリフォルニアでは今回の選挙に伴う住民投票(Prop 16)で、大学入試におけるアファーマティブアクション(特定人種の優遇)を推進する法律が否決されました。ハーバードでの事例の様に、不利になり易いアジア人の人権団体による反対も大きかったと言われています。なお、UCバークレーのアジア人比率は約3割で、白人と並んでマジョリティです。
Why California Rejected Racial Preferences, Again
https://www.theatlantic.com/ideas/archive/2020/11/why-california-rejected-affirmative-action-again/617049/
少し異なる論点ですが、私が通っている様な公立大学はさておき、ハーバードとかの私立大学は、入学審査に大学毎の裁量があっても良いんじゃないかと個人的には思います。ハーバードの教育を受けることは基本的人権でも無いし。エリート私立大学は、国からの補助金何かなくても運営していけるんだから返金して、「自分達は好きなようにやります」と言えないんですかね。