[ロンドン 12日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は12日、英中銀は金利を低水準に維持するための手段としてイールドカーブ・コントロール(YCC)について議論したが、現時点で導入の必要はほとんどないとの見解を示した。

ベイリー氏は英紙フィナンシャル・タイムズのイベントで「現在の状況で政策の選択肢となり得るあらゆる手段を検討しているため、イールドカーブ・コントロールについても討議した」と語った。

その上で、現在の英国では短期ゾーンの金利のコントロールを強化すべきとの声はそれほど多くないため、「現時点で必要性をあまり感じていない」と説明した。

ベイリー氏はまた、現在開発中の新型コロナウイルスワクチンに高い予防効果が見られたとのニュースについて、「個人にも企業にも経済にも心強いものだ」と歓迎した。その一方で、試験はまだ長い道のりが控えているため、慎重にならなければならないと指摘した。

中銀は、必要に応じたマイナス金利の実施方法を巡って、各行と話し合いを行っているが、議論の取りまとめの公表時期については「具体的に考えていない」とし、「何が可能で何を修正すべきか、銀行とともに取り組むべき課題が山積している」と述べた。

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