デンマーク、ミンク1700万匹を殺処分へ 新型ウイルスの変異種発見で

Caged mink on a farm in Gjoel, North Jutland, Denmark, on 9 October 2020

画像提供, Reuters

画像説明, デンマークは世界有数のミンク毛皮の生産国で、1000以上のミンク農場がある

デンマークは、人間も感染する新型コロナウイルスの変異種がミンク農場で確認されたことを受け、ミンク1700万匹を殺処分する。

メッテ・フレデリクセン首相は4日、新型ウイルスの変異種が今後、感染症COVID-19のワクチンの「効果に対するリスク」になると述べた。

デンマークは、世界最大のミンク毛皮の生産国。警察当局は、殺処分をできるだけ早期に実施すべきとしている。

新型ウイルスはここ数カ月間、デンマーク北部ユトランド地域や欧州の他の地域のミンク農場で確認されている。

ただ、デンマークでは感染が急速に広がっており、ミンク農場での新たな変異種による感染が5件判明している。当局によると、12人が感染したという。

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フレデリクセン首相は記者会見で、現状を「大変深刻だ」と表現。政府の報告書を引用し、変異種は人体の抗体をつくる力を弱め、現在開発が進められている新型ウイルスのワクチンの効果を失わせることがわかったと述べた。

「私たちには、自国民に対する大きな責任がある。変異種が確認されたいま、全世界に対するさらに大きな責任もある」

ミンクは1000以上の農場で殺処分される。警察トップは、「非常に大規模な取り組み」になると述べた。

ミンクをめぐっては7月、スペイン北東部アラゴン州のミンク農場で新型ウイルスの感染が確認されたことを受け、10万匹を殺処分した。オランダでもミンク農場で感染の流行が発生し、数万匹が殺処分となった。

現在、ミンク同士での感染が起こる方法や原因について、研究が進められている。

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