「下北沢」新施設は日本の不動産概念を変えるか
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立川のグリーンスプリングは注目を浴びてますが、それと下北沢のボーナストラックの共通項=余裕と持った植林計画を見出してる面白い記事。
下北沢、ずっと工事してるイメージでしたが、遊びに行きたくなりますね。本質的な土地活用に挑んでる小田急の取り組みには拍手です。建築・都市の分野で話題の下北沢・BONUS TRACKと立川・GREEN SPRINGSについて、背景のビジネスにも触れられている良記事です。
内容も大いに賛成です。
▶ 計画地内での稼ぎに固執せず、周辺での稼ぎのための投資案件。(下北沢では小田急さん、立川では立川周辺の大地主である立飛不動産さんがそれぞれ事業主。)
▶ BONUS TRACKでは、街の個性を担うような小規模テナントのための開発
▶ 近年の開発は、開発したエリアだけが地価上昇してしまい、エリア全体では上昇があまり見られなかった。
もう少しだけ付け加えるとすると、地域のバリューアップに向けてリスクテイクをされている事業者さんらの存在が大きいと考えています。
下北沢ではomusubi 不動産さんがマスターリースで借り上げており、つまりテナントが埋まらないリスクを背負っているのです。その上で、コンセプトにマッチするテナントさんを選別されている。ここがかなり凄いところです。ただでさえ店舗併用住居という難しい入居条件で、そのリーシングのリスクを負う、、かなり凄いです。
立川では、手続きの煩雑な国有地のプロジェクトにも関わらず、容積を使い切らないという、普通に考えたら黒字化し難い開発ですが、立川の大地主(駅周辺に約98万㎡所有)として主導されています(ちなみに、ミッドタウンも元国有地でのプロジェクトです)。大地主だからこそ、他の用地での稼ぎのための布石とするプロジェクト。そうはいっても、あれだけの規模の開発を「布石」として位置づけるのは並の覚悟では到底できません。
記事でも触れられているように南池袋公園等も含めて、戦略的な緑地等の開発によって、周辺の地価上昇に寄与する実績が蓄積されてきています(なお、地価よりも更にダイレクトに寄与しているのは周辺の店舗賃料やホテル宿泊費)。アメリカの取り組みのように受益者である周辺不動産オーナーから資金調達を行うことで、公園等を整備する仕組みが日本でも広がっていきそうです。
【追記】
下北沢でマスターリースをされているのは、omusubi 不動産でなく、散歩社さんですね。。大変失礼いたしました。この手の話で真っ先に思い浮かぶのは日本橋の上空を走る首都高の地下化プロジェクトです。3,000億円超の総工費と約20年の時間がかかると言われていますが、周辺地域の価値を高めるために三井不動産らのデベロッパーがどこまで本気でやるつもりなのか、注目しています。
https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1266276.html