【選挙直前】アメリカの農家は、なぜトランプが大好きなのか
コメント
注目のコメント
選挙戦直前、NewsPicksがトランプ信者を追いかけた最終話#4です。
2016年、ヒラリーが大統領になると予想した世論調査は大きく外れました。そこにはサイレントマジョリティーの声を聞き誤ったと言うのがあります。私たちは熱狂的なトランプ信者、またトランプ信者にならざるを得ない人たちを追いかけることで、2020年の大統領選の行方を探りました。
#1 https://newspicks.com/news/5328367
#2 https://newspicks.com/news/5330991
#3 https://newspicks.com/news/5332560
2016年、農家の人たちはトランプを応援する大きなグループになりました。人口的にはアメリカの2%ほどですが、彼らが住んでいるのが、まさに勝敗を分けるスウィングステート。だから彼らの一票は重いのです。
独立心から銃を持つ自由に賛成し、宗教的な観念から人工妊娠中絶に反対する、こういった背景からもともと、農家は保守的で共和党を支持する地盤があります。ですが、米中貿易戦争、そしてコロナショック(農家で人が働けなくなって収穫が遅れたり、インフラが滞って農作物が流通しなかった)の中で、どう農家の人たちは大統領を選ぶのだろう、そんな疑問で訪れた農家。想像とは少し違った「余裕ある返事」が返ってきました。
米大統領選まで残すところあと3日。トランプ大統領と民主党のバイデン大統領候補が激戦州を回ってラストスパートをかけています。バイデン候補の優勢が伝えられていますが、果たして結果はどうなるのか、大注目です。トランプ大統領とバイデン候補のどちらが農家票を気にかけているかというと、それはトランプ大統領の方でしょう。選挙キャンペーンの訪問先を見ても明らかです。
農家の85%はトランプ大統領に投票する、という調査もあります。ただし、農家は米国人の就業人口の1.3%に過ぎません。
農業は米国においても斜陽産業であり、労働力は外国人出稼ぎ労働者に依存しています。その農業を気にかける言動を繰り返し、異例の補助金をつけるのですから、トランプ大統領に支持が集まるでしょう。シリコンバレーやハリウッドへ行けばバイデン候補支持者で溢れているように、農業地帯へ行けば、トランプ大統領支持者で溢れています。
農家票は、都市部の票と比べて、選挙で勝つうえでの有権者数当たりの効果はずっと大きい、というのは、日本でもいえることです。減っているとはいえ、米国では農家票が非常に大きくものをいう州は、いくつもあります。農家票には、都市部以上にリソースを割くだけのコスト・パフォーマンスのよさがあります。先日のトランプ信者シリーズ、実はテキサスでは、農家たちもインタビューしていました。米国で200万人と呼ばれる農家は、米中貿易摩擦のダメージをうけながら、トランプ支持をつづけるのかどうかを知りたかったからです。
綿花畑をドローンで撮影しましたが、とにかく綿花がほんとうにフワフワで、素晴らしかった。