[チューリヒ 29日 ロイター] - スイス金融大手クレディ・スイス・グループ<CSGN.S>が29日に発表した第3・四半期決算は、純利益が38%減少した。投資銀行部門は好調だったものの、富裕層向け事業が振るわなかった。

純利益は5億4600万スイスフラン(約6億0198万ドル)。同行が集計したアナリスト17人の予想の中央値は5億7200万フランだった。

前年同期は、投資ファンドプラットフォーム「インベストラボ」の売却に伴い、収入が3億2700万フラン押し上げられていた。

投資銀行部門は税引き前利益が3億7000万フランに増加した。取引量の拡大を背景に株式・債券のセールスとトレーディングがそれぞれ5%増、10%増となったほか、資本市場・アドバイザリーは33%の増収だった。

国際富裕層向け事業(スイスとアジア以外の富裕層顧客が対象)は、収入がアナリストの予想よりも大幅に減少した。

同行は、自社株買いプログラムを来年再開する計画を発表した。規模は最大15億フラン。また、2020年の配当を前年から5%引き上げるとの見通しも示した。