【10月29日 AFP】ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は28日、新型コロナウイルスの感染拡大を食い止める措置として、サッカーブンデスリーガをはじめとするプロスポーツ競技を無観客で行うよう指示した。

 ドイツでは28日に24時間以内の新規感染者数が過去最多の1万4964人となるなど感染拡大が続いており、今回の措置は11月2日から同月末まで実施される。

 ブンデスリーガの2020-21シーズンは9月中旬に開幕し、各クラブは地元保健当局の許可を得てホームゲームでは数を制限して観客を入れることが認められていた。

 欧州王者のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)はその唯一の例外で、新型コロナウイルスがパンデミック(世界的な大流行)となった3月中旬以降、地元保健当局の意見に従い本拠地アリアンツ・アレーナ(Allianz Arena)での試合をすべて無観客で行ってきた。

 しかしメルケル氏と16の州首相らとの協議の結果、ドイツでは11月2日からすべてのプロスポーツが無観客開催となる。

 また、ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)はこの日、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2020-21)のFCゼニト(FC Zenit)とのホームゲームを無観客で行った。

 ドルトムントが本拠地を置くノルトライン・ウェストファーレン(North Rhine-Westphalia)州の保健当局は、8万1000人収容のスタジアムに300人のファンを入れるというクラブからの申請を却下した。

 24日に3-0で勝利したシャルケ04(Schalke04)とのホームゲームでは300人の観戦が認められており、ドルトムントのハンス・ヨアヒム・ヴェツケ(Hans-Joachim Watzke)最高経営責任者(CEO)はこの決定を「悲しい」と嘆いた。(c)AFP