IATA “ワクチン 深刻な輸送力不足のおそれ” 対応求める
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モデルナやファイザーが開発しているmRNAワクチンというタイプは-80度で保管する必要があるので、もし治験に成功したとしても、輸送や医療施設で保管するときの設備をどうするかというインフラの問題があるのは確かです。
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ワクチンの輸送を考える上で、その保管方法も考慮しなければなりません。多くのワクチンは、2度から8度の冷蔵が必要とされ、先行している新しいタイプのワクチンの中には氷点下の「冷凍」での保管が必要なものもあります。
「冷蔵」や「冷凍」保存が必要となると、それに対応できない航空機も多く、ただ航空機を準備するというだけではなくなります。それ相応の航空機の準備、また輸送先の周到な準備も必要とされます。確かに、これだけの物量が一方通行(ワクチン生産地→使用する国(日本etc.)だと、inbound/outbandの「物流量のインバランス」が生じます。
だいたい、物流は、inbound/outboundの物量バランスが取れているのが理想です(そうでなければ、戻りの便は空気を運ぶことになる為)。
帰り便の貨物で運賃収入がなければ、inboundの運賃は「帰り便の収入がないロス」をカバーするため、単純にいえば2倍になります(実際に2倍にはなりませんが)。
行って来てだけではない、色々な(効率的な)ルーティングがあると思いますが、流石に8000機分の物量が一方通行的・一時的だと、ルーティングの工夫ではカバーしきれないでしょう。
現時点でも、通常の航空貨物において(パッセンジャーフライトの激減で、その貨物スペース & フライト頻度が減って)+1日の発地空港上屋での滞留が起きたりしていますので、"ワクチン物流のとばっちり"で、精密機器や生鮮等、他の航空物流(と航空運賃)も影響を受けそうです。
DHL/FedEx/UPSなどのインテグレータは緊急のsurchage(割り増し運賃)を求めてくる可能性があります。
現時点から、来年の案件におけるコスト計算 & 納期設定は、少し余裕を見ておいた方が良いかもしれません。