2020/10/30

【佐藤優】エリートが学ぶ「読む・聞く・書く」の技法

経営共創基盤(IGPI)  共同経営者/マネージングディレクター
国際政治のスペシャリストである作家・元外務省主任分析官の佐藤優氏、そして「テクノロジー×政治×経済」という斬新な視点で世界情勢を読み解いた『デジタルテクノロジーと国際政治の力学』が話題の塩野誠氏。
独自の視点を持つ両者の対談・最終回は、激変するウィズコロナの時代を生きるNewsPicks読者に向けたメッセージをお届けする。

コロナ後に浮上するもの

塩野 これまでコロナ禍後の世界情勢について語ってきましたが、ミクロな部分でビジネスパーソンの生き方はどう変わってくると思われますか?
佐藤 前回、ディープステートの正体についてお話ししたときに、「インターネットやZoomで簡単にネットワークが構築できるようになったからこそ、リアルのネットワークの重要性が増す」という指摘をしました。
これと同じことが各所で起こると考えています。今、押印が一斉に電子化されていますが、逆に「あえて印鑑で押す」という部分で差別化を図る人も出てくる。
塩野 押印がデジタル化されることで、「印鑑を押すくらいの重要性」という価値が生まれる。