AIで革新素材は生まれるか? 次の50年をつくる「マテリアルサイエンス」最前線
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注目のコメント
マテリアルズインフォマティクスが、インフォグラフィックスで選択公理になってるのはご愛敬w
東レはOCTAを使ってるでしょうから、最適な材料の構造設計まで出来るはず。まぁ材料探索だけでも無いですし、第一原理計算のような近似を多用するものの、演繹的な手法でゴリゴリ押していく手法や、マテリアルズインテグレーションのように結晶構造に数学を適用する手法も有りますね。
私がマテリアルズサイエンスを研究していた四半世紀前は、シミュレーションのプログラムをFORTRANで書けと助手の方に言われて、「いや、TEMのスペシャリストになりたいので、ひたすらサンプル実験します!」と言ったもんでした。今から考えれば、実験屋でしかなかったですね。
また東工大の一杉先生の研究室では、実験自体もロボットで実施し、修士2年間で取得可能な実験データを増やす取り組みも行われています。
マテリアルズインフォマティクスもメソ・スケールでの組み合わせ最適問題と決めつけることも可能ですが、やはり材料研究は失敗からの思わぬ発見、セレンディピティをいかに呼び込むかというプロレス的泥臭さもやはり必要です。
昔は材料研究はエレキやメカ研究をさせて貰えない成績劣後者がするものでしたが、今や素材メーカーの力で日本の産業を支えている側面も有りますから、優秀な若手の人達がバイオや情報科学系に加えて、マテリアル系にも集うことを祈るばかりです。
MIのエンジニアは欧州に溢れかえっていて、今から日本が追い付くのは難しいと聞いたことも有ります。情報と材料のサイエンス、楽しくないはずは有りません!有機高分子に限れば、物性推定自体は [(自動) 実験+数値解析]の人工知能補完で何とかなると思いますねぇ 有機実験は液体中心なので、自動化もし易いですし
ただ、工場での量産工程と顧客先での成形工程 (特に繊維混ぜるもの) まで含めた品質推定は、当分手作業主体でしょうねぇ 学者の間でもほとんどまだ分断されてる領域なので この部分の知見は、ある程度の規模の企業でないと集まらないため、競争力の源泉になりますよ (記事でも言及されてましたね) 逆に言うと、その他の部分 ([実験室での実験+数値解析]の人工知能補完) だけでは、まもなく追いつかれるでしょうねぇ
こんな現状なので、最終的に成形される製品の設計への統合は、現時点では全くの夢物語です 学者としては、当分研究のネタがあるってことなのですが
(片仮名必要最低限で書いてみました)化学メーカーだけでなく、製薬企業など幅広い領域での活用が見込まれているマテリアルインフォマティクスですが、個人的には他のAI活用領域と比べ実現が難しいと感じています。
理由は、2つの専門性が必要になるためです。一般的なAI活用では、データサイエンスを得意とするメンバが現場の業務知見(営業、マーケティング…等)を教えてもらいながら分析を実施します。そこにも一定の専門性はありますが、話を聞けばわかるレベルです。
しかし、マテリアルインフォの領域はそうはいかない。化学の基本的な知識や個々の物性など、求められる知識の深さが異なります。そのため、この領域では、データサイエンティストが専門知識を学ぶより、研究者がデータサイエンスを学ぶほうが筋がいいのではないかと思っています。
そういった意味で、元々優秀な研究者が大勢いる東レさんのような企業は強いですね。