2020/10/23

【新】辺境ノンフィクション作家に聞く「世界を見る目」の育て方

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まるで預言者のように、新しい時代のムーブメントをいち早く紹介する連載「The Prophet」。今回登場するのは、ノンフィクション作家の高野秀行氏だ。
「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」ことをモットーにしたルポルタージュの数々で知られる高野氏。
中国やアフリカの奥地で野人や怪獣を探したり、ミャンマーの麻薬地帯でアヘン栽培をする少数民族と暮らしたり、戦火の絶えないソマリアの一角にある謎の独立国家・ソマリランドに通い詰めたり……。
そんな高野氏がこのたび、4年ぶりとなる本格ノンフィクション『幻のアフリカ納豆を追え!』(新潮社)を上梓した。
納豆といえば、言わずと知れた日本の「国民食」……と思っているのは日本人だけ。タイやミャンマーにも納豆が存在することを突き止めた高野氏の前作『謎のアジア納豆』(新潮社)は、大きな反響を呼んだ。
しかし、話はそれだけでは終わらない。なんと納豆カルチャーは、はるかなるアフリカにまで広がっているというのだ。
納豆ひとつからも、世界の見え方は大きく変わってくる。世界各地の「辺境」を旅し、取材を続ける中で、高野氏が体得した「視点の持ち方」に迫りたい。
高野秀行(たかのひでゆき)
ノンフィクション作家。1966年、東京都生まれ。早稲田大学卒。 89年、同大探検部における活動を記した『幻獣ムベンべを追え』でデビュー。 2006 年『ワセダ三畳青春記』で酒飲み書店員大賞を受賞。 13 年『謎の独立国家ソマリランド』で講談社ノンフィクション賞を、 14 年同作で梅棹忠夫・山と探検文学賞を受賞する。『アヘン王国潜入記』『西南シルクロードは密林に消える』『イスラム飲酒紀行』『移民の宴』『謎のアジア納豆』『辺境メシ』などの著書がある。

納豆は「豆でなくてもいい」