2020/10/23

【注目】多様な人材を活かす「リモートワークの革新的手法」

The New York Times
従業員の75%が自閉症
テック系スタートアップのウルトラノーツに勤務するジェイミー・ダヴィラは、オレゴン州ビーヴァートンの自宅から7つの州に住む8人のエンジニア・チームに指示を出す。
コロナ禍でテレワーク中の多くの会社員と同様に、頼りはZoomやSlackといったコミュニケーションツールだ。
だがウルトラノーツのリモートワークは一般的な企業のそれと、一味もふた味も異なる。ダイバーシティーとインクルージョンを促進するため、独自のポリシーと手法に従ってリモートワークを行っているのだ。
文字で情報を吸収したいスタッフのために、テレビ会議には必ず字幕がつく。人前で発言するのが苦手な人が事前に書面で意見を出せるように、議題は前もって伝える。従業員には、日々「長所を評価されていると思いますか」「仕事中に孤独を感じますか」といった質問が届く。
(west/iStock/Getty Images Plus)
「スタッフ全員の声を大切にする安全な職場を作るのが、この会社の目的なんです」と、ダヴィラ(36)は言う。
いかに効果的にリモートワークを行い、ダイバーシティーとインクルージョンを推し進め、強固な企業文化を築くか──多くの会社が直面している課題に、ウルトラノーツは何年も前から挑んできた。
マサチューセッツ工科大学時代にルームメートだったアート・シェクトマンとラジェシュ・アナンダンが2013年に立ち上げたウルトラノーツは、創業初日からリモートワークを実施した。
ものの考え方や情報処理がほかの人とは異なる自閉症の人々の才能を活かすことが、同社設立の目的だった。ウルトラノーツではスタッフの実に75%が、自閉スペクトラム症だ。
ジェイミー・ダヴィラ(Amanda Lucier/The New York Times)
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