2020/10/20

【現地発】コロナ渦中のNYで「テック都市化」が急加速中

The New York Times

GAFAが拠点を拡大

フェイスブックが最近、ニューヨークでリース契約を結んだオフィススペースの総面積は、地域の従業員数のほぼ3倍を収容できるほど広い。
その中には、市内屈指の歴史的建造物であるペンシルベニア駅付近の107年前に建てられた旧郵便局の建物もある。
10年前にニューヨーク支社を開設したアップルは、マンハッタンの他の建物にも拠点を拡大した。
そしてグーグルとアマゾンは、世界のどこよりも速いペースでニューヨーク市内にあるコーポレートキャンパスをつなぎ合わせている。アマゾンは今年3月、5番街にある高級百貨店ロード・アンド・テイラーのビルを約10億ドルで買収した。
新型コロナウイルスのパンデミックでニューヨークは荒廃した。オフィスビルの多くが空室だらけになり、根本的に将来を危ぶむ声が高まっている。
だがビッグ・テックとして知られるこの4社は、いずれも市内の拠点を大幅に拡大中。ニューヨークにとって、願ってもない追い風だ。
寒い季節になるとウイルス感染が再び急拡大する恐れがあるため、多くの企業は、従業員をマンハッタンのオフィスに呼び戻すかどうか、呼び戻すとしても、その方法や時期をどうするかという問題に頭を悩ませている。テック大手もまだ従業員をオフィスに呼び戻してはいない。
それでも、この4社は予定していたオフィス拡大計画を着々と進めるだけでなく、コロナ危機の間に従業員の雇用とオフィス確保のペースを上げた。
フェイスブックがリース契約を結んだファーレイ・ビルディング(旧郵便局)(Hiroko Masuike/The New York Times)

才能が才能を呼ぶ街