この連載について
新型コロナウイルスの感染拡大を境に、「ジョブ型雇用」へ転換する企業報道が相次いでいる。
「人」に仕事をあてがうのではなく、「仕事」に人を割り当てる雇用スタイルだが、この雇用形態が広がると、我々はどのような働き方の転換を求められるのか? ジョブ型導入企業の最前線や、日本的メンバーシップ型を貫く、あるいは独自ハイブリッドを模索する企業を徹底取材。今後のあり方について、研究する。
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しょうゆ、しょうゆ関連調味料を中心とする食品メーカー。ブランドに「いつでも新鮮シリーズ」、「うちのごはん」など。グループ傘下に日本デルモンテ、マンズワイン。早くから海外進出をしており、売上の半数以上が海外。北米を中心に欧州、アジアと世界展開済。海外進出は現地拠点を設置し、国ごとに適した新商品・レシピを開発し、販売を行うことが特徴。
業種
調味料類
時価総額
1.94 兆円
業績
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トマト加工品の最大手。世界で最適な栽培地で展開しており、垂直統合型ビジネスモデルによる高い製品開発力が強み。国内飲料事業が柱で、野菜生活が定番商品。
時価総額
3,482 億円
業績
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優れたリーダーはみな、人を育てることに長けています。「おのれよりも優れた人間に働いてもらう方法を知る男、ここに眠る」。墓石にそう刻まれているのは、アメリカの鉄鋼王、アンドリュー・カーネギーの墓石だそうです。
さて、今回の特集で一大テーマとなったのは、メンバーシップ型雇用における、「グルグル人事ローテーション」なるもの。実はこれを評価している人、日本にまだまだ多いのではないか、と思うに至りました。
特に、第二回目で、「My 配属/異動ガチャ」について言及したところ、読者の方もコメントでガチャについて言及していただきました。このほかにも個人メッセでも異動ガチャについてメッセージをいただきました。
今回ご登場いただく有沢さんも、「人事のプロこそ現場の痛みを知れ」がモットー。それには、現場の実務を含む「多様な経験」が欠かせない、言いようによっては、配属/異動ガチャですらプロへと続く道。
好奇心がある人やなんでも前向きな人、NP読者には多いように見受けられますが、こうした人は、異動ガチャは成長のチャンス。引いたガチャが何であろうと、「新しい経験を成長に活かす」、「これも何かの縁」と捉える傾向にあるからです。
ただ、ガチャが意味することは、個人の意思がほとんど反映されない、会社主導である点です。人によっては、「この会社は適材適所の人事がなっていない」など、不満を言うスキも与えてしまいます。
メンバーシップ型雇用は年功的な要素が残ると言いつつも、実は、長期的にみると、元々やる気がある・好奇心が高い人と、そうでない人の格差を放置していないか、そうも思いました。
実はこの点についても、インタビューに応じてくださった有沢さんなりの哲学(アート)がありますので、ぜひ、ご覧ください。
不良債権処理の後、リストラも担当。
最後は、けじめをつけて自分も退行。
その後、外資系金融に転じたらリーマンショックが襲来。
そしてHOYAに転じ、社長と共にとサクセッションプランを担当ーー。
カゴメの人事責任者、有沢正人氏はカゴメに移籍するまでの経験の幅が段違いに広い。
だからこそ、「人事」というお仕事への向き合い方の
視点の広さが違うのだと痛感しました。
だからこそ人事としてのポジショントークに走らず
「人事は、現場の痛みを知るべきだ!」と
自らの立場を律する。
何かの専門を「深める」ことは重要ですが
節目節目に、それを「広げる」ことも必要だと
感じたインタビューでした。
●NewsPicks発のキャリアメディア「JobPicks」が立ち上がりました。
https://job.newspicks.com/
こちらも合わせて、皆様のキャリア形成にお役立てください!
・ジョブ型がメンバシップ型かに代表されるような二元論で片付けてしまう思考停止
・会社のミッションやビジョンに基づく価値観、
そこを起点に何に対して報酬を払いたいのかという考え方
・仕事に対する報酬という考え
流行りの言葉に惑わされて本質を見ずに導入したり
冷ややかな目を向けるのはダメで、まずは自社がどうなりたいのかという
問を立てるところから始めて、大切にしたいものを明確にすべきだと思います。
その上での手法や制度、だと思います。
人事異動はアート、難しいですが目指すべき姿として
本当にその通りだと思います。
>私に言わせれば、もはや言葉遊びのようなもので、ジョブ型か、メンバーシップ型かの二者一択のような考えはナンセンスだと思います。
>社員の納得感です。それには、評価が公平でないといけません。そのためには、「人の金を払う」のではなく、「仕事にお金を払う」。この発想の転換が必要です。
まずは業態や、自社の強み、特色、さらに会社の歴史から考えるべきです。さらには、お客さんも重要です。」
という有沢さんの言葉、本当にその通りです。新しいことや、今までと違うことを進めるときに、今までやってきたことを対立軸にしてどちらかしか選べないような議論をしているのをよくみますが、それだけではいい議論はできません。
特に歴史から考えるは重要。今までの積み重ねを無視した議論は、結果的に取ってつけたような施策を生み出すことも。そして他社は他社、自社は自社と線を引くことも大事です。
・人材育成はコストではなく、インベストメント。
・人事戦略は、エッジが効きすぎているくらいがちょうどいい。会社の戦略に常に先行していないとならない。
『人事は経営そのもの』というお考えも非常に共感します。
ジョブ型、メンバーシップ型という言葉に振り回され過ぎず、それぞれの会社に合った働き方を模索していくべきだと改めて思いました。
ウェルチは「人事担当役員はCFOと同等でなくてはならない」といっていました。アメリカでも日本でも人事は奥の院という感じで表に出ることが少ない気がします。人事が戦略であるとすれば、もっと表舞台に立って戦わなければいけないでしょうし、自社の強みを発揮する独自のものを模索しなければいけないーそう改めて思いました。
ジョブ型・メンバーシップ型は言葉遊び的な部分も感じるし、一長一短ある。人事のミッションを「会社と個人のどちらにとっても最高の場となること」とでもすれば、一長一短あるからそれを現実論としてどこにトレードオフを見つけるかとか、意思をもってリスクを受け入れてどちらかに踏み切るかだと思う。
そのなかでカゴメがSuper old fashion Japanese conservative traditional companyから変わっていったこと、トップのコミットメント含めてもっと知りたいと感じた。人事はその国、会社の文化の蓄積でできている点が多いと思い、変えるのはとても大変だし、それを組織全体に浸透させるのはもっと大変。
なお、他の会社に転職できるレベルの専門性、他の職責にチャレンジできるくらいのビジネス共通素養(リーダーシップ、コミュニケーション、財務、英語など)、それを叶えられる信頼残高、ここらへんは意識しながらキャリアを構築できれば、人事制度とか関係なく自分を軸に一定キャリアを築けると思っている。
なんとなく頑張りましょうという風習では、COVID-19パンデミック を乗り越えられないでしょう。
痛快。
『私に言わせれば、もはや言葉遊びのようなもので、ジョブ型か、メンバーシップ型かの二者一択のような考えはナンセンスだと思います。』
これは本当にそう思う。この二者択一思想に囚われすぎ。昨日のリクルートもそうだけれど、時代と自社にあったものに試行錯誤しながら作り上げていく。時代が変われば当然変わるし、自社の事業内容や年齢構成が変われば当然変わる。そういうものだよね。