風力と太陽光の「クロス発電」 福島・飯舘村で稼働
福島県飯舘村と東光電気工事(東京・千代田)が共同出資する特定目的会社「いいたてまでいな再エネ発電」は、同村で風力発電設備2基(出力計6.4メガワット)を稼働させた。同じ場所に設置済みの太陽光発電(出力計10メガワット)と組み合わせた「クロス発電」で発電効率を高める。クロス発電の運用は国内で初めて。
風力と太陽光を合わせた総事業費は約60億円。発電した電力は東北電力に販売する。夜間など日照がない時間帯の発電を風力で補完。契約容量の10メガワットを超えない範囲で、できるだけ効率よく発電する制御手法の確立を目指す。
風力発電設備を巡っては、飯舘村に隣接する同県川俣町から「見えないはずの場所から風車が見える」との指摘があり、同村が同町に謝罪。工事は一時中断し、稼働が遅れていた。