[ソウル 14日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)は14日、市場の予想通り政策金利<KROCRT=ECI>を過去最低の0.50%に据え置いた。新型コロナウイルスによる景気への影響が続いているものの、住宅価格の上昇に歯止めをかけたい意向だ。

ロイター調査では、アナリスト34人全員が据え置きを予想していた。

韓国中銀は今年、これまでに計75ベーシスポイント(bp)の利下げを実施。住宅需要が高まり、価格上昇を招いている。

ソウルの住宅価格の中央値は過去3年で50%以上上昇。その一方で、韓国経済は第2・四半期に景気後退入りしている。米欧で新型コロナウイルスの感染が拡大し、外需が減少すれば、さらに景気が悪化する可能性もある。

中銀の李柱烈総裁は会見で、中銀が5兆ウォン(43億7000万ドル)相当の国債買い入れを年末まで継続する方針を再度表明。「現時点で買い入れを増額する計画はないが、市況に応じて柔軟に対応する」と述べた。

韓国では今年、大量の国債発行が計画されており、国債利回りが上昇している。[nL4N2FY05K]

また李総裁は、3四半期連続で個人の負債が拡大していることを指摘。政策当局者らが懸念している問題だとした。

新型コロナウイルス感染拡大により、韓国は8月から飲食店や娯楽施設の営業に制限を課していたが、今月に入って緩和されている。国内証券の債券アナリストは「第3・四半期の成長率が著しく悪化しない限り、一段の金利引き下げはないだろう」との見方を示した。

*内容を追加しました。