(ブルームバーグ): 資産規模でサウジアラビア最大の銀行ナショナル・コマーシャル・バンク(NCB)は、競合するサンバ・フィナンシャル・グループを約557億リヤル(約1兆5700億円)で買収することに合意した。銀行の買収としては今年最大規模となる。

11日の発表文によると、NCBはサンバ株1株に対し新株0.739株を支払う。これは6月に署名された当初の枠組み合意でのレンジ0.736-0.787株の下限に近い。10月8日の株価に基づくと、NCBはサンバ株を28.45リヤルと評価していることになり、3.5%のプレミアムとなる。

統合後の総資産は2200億ドル(23兆2400億円)を超え、ペルシャ湾岸地域で3番目の規模。エネルギー収入の減少と新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が二重の打撃となる中で、同地域の銀行業界では再編の動きが見られている。

  • 統合後の新組織はNCB側の株主が67.4%、サンバ側が32.6%をそれぞれ保有へ
  • NCBのアドバイザーはJPモルガン・サウジアラビア、サンバのアドバイザーはモルガン・スタンレー・サウジアラビア
  • 買収は2021年前半に完了の予定

原題:Year’s Biggest Bank Merger Sealed as Saudi Rivals Agree on Deal(抜粋)、NCB Enters Into Binding Merger Accord With Samba (1)

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