2020/10/12
【新】ワークマン、脅威の「エクセル経営」の全貌
データ経営、10のポイント
これぞ、圧倒的経営力といえるだろう。
作業服の業界で40年間トップを走る「ワークマン」のことだ。「過酷ファッションショー」などのユニークな取り組みのほか、今期には10年連続で増収、最高益を更新する見込みという脅威の経営は近年、メディアで取り上げられることも増えてきた。
しかも、その勢いはコロナを受けて止まるどころか、さらに勢いを増している。
緊急事態が宣言された4月でさえ、既存店売上高は前年を上回り、5月以降は常に二桁の成長(最大は6月の37.2%)を実現するなど、快進撃が続く。
実は、この超進撃を裏で支える、表からは見えない経営手法がある。
それが「データ経営」だ。
だが、データ経営といっても、AI分析を導入し、デジタル専用の幹部を雇ってDXを取り入れたといった昨今の「流行り」をなぞった表面的なものではない。
実は、ワークマン独自のアプローチは「Excel(エクセル)」にある。
AIやDXという言葉には、何かいきなり経営を改善する「魔法」の響きがあるが、ワークマンのアプローチはそれとは真逆だ。そうしたツールに頼るのではなく、「全員がエクセルを使いこなす」ことで、社員全員が変革実行者として成長を実現していく。
「DXなんか言ってるようでは、こうした変革はムリです」
NewsPicksは、こう言い切るワークマンの「全員エクセル経営」の首謀者である土屋哲雄・同社専務取締役にロングインタビューを敢行。「10のポイント」とともに、圧倒的経営力の全貌を明らかにする。
なぜ、今さら「エクセル」なのか
「実は、我々の経営目標は6年間全く変わっていません」
ワークマンで「データ経営」の狼煙が上がったのは、2014年のこと。
これまでプロ向けの作業服でダントツのトップを走っていたところから、「第2のブルーオーシャン市場」を取りに行くことを決めたことがすべての発火点となった。
だが、ここで彼らが取ったアプローチはユニークそのものだ。
プレミアム会員限定の記事です。
今すぐ無料トライアルで続きを読もう。


あわせてどうぞ
Editor's Choice
この連載について
AIやDXが叫ばれ、デジタル庁も創設される中で、企業のデジタルシフトは最高潮に達している。だが実のところ、多くのデータ経営は、身近なスプレッドシートでできてしまう。「本当のデータ思考」をレポートする。
株式会社ワークマン(英語: WORKMAN CO.,LTD.)は、群馬県伊勢崎市を本拠にGMSベイシア、ホームセンターカインズなどを抱えるベイシアグループの一員で、主に現場作業や工場作業向けの作業服・関連用品の専門店として国内最大手に成長した。関東地方を中心に北海道から九州にかけてフランチャイズ展開しているチェーンストアである。 ウィキペディア
時価総額
3,933 億円
業績
