アルコール、ドラッグ、セックスなどの依存症で苦しむ人がいる。精神科医の和田秀樹氏は「不倫騒動の渡部健、瀬戸大也、大麻で逮捕された伊勢谷友介、飲酒運転の山口達也、この4氏は依存症の可能性がある。まじめ、完璧主義者、まわりに頼れない人ほど、依存症に陥りやすい」という——。
瀬戸大也選手。2019 国際水泳リーグ 決勝大会 男子 200m 個人メドレーにて
写真=AFP/アフロ
瀬戸大也選手。2019 国際水泳リーグ 決勝大会 男子 200m 個人メドレーにて

「お騒がせ」渡部健、瀬戸大也、伊勢谷友介、山口達也の4氏は依存症か

前回(約1カ月前)、俳優の伊勢谷友介氏(44)が大麻取締法違反容疑で逮捕(起訴)されたことにからめて依存症の怖さについて書いたが、その後も、同じ依存症が原因と思われる事件が相次いでいる。

9月22日には、元TOKIOの山口達也氏(48)が酒気帯び運転の現行犯で逮捕され、ワイドショーをにぎわせた(24日釈放)。

2018年4月、酒に酔って女子高生にわいせつ行為をし、書類送検され、芸能界を実質引退。週刊誌報道によると、医療機関で治療を受け、少なくとも1年前までは断酒をしていたが、今年に入って不安感と呼吸困難症状を訴えたという。酒気帯び運転の際の酒量(呼気から基準の5倍のアルコールが検出)を考えると、アルコール依存症の疑いがある上、前述の報道が事実なら、離脱(禁断)症状の可能性も疑わせる。山口氏の今回の逮捕は、自分の力ではお酒がやめられない「病気」が原因のように思えてならない。

ある程度の期間、断酒していても、このような症状が突然起こり、その苦しさがアルコールを摂取することで緩和されるので、つい手を出してしまう。それで社会的生命を失うことにつながってしまう。典型的なアルコール依存症の怖さを示すケースといえる。

この依存症は、薬物やアルコールのような有害物質だけではない。以前、本欄でギャンブル依存症の怖さを論じたことがあるが、このような行為に対する依存も非常におそろしい。

不倫騒動の渡部氏、瀬戸氏は「わかっちゃいるけどやめられない」状態

自分の身の破滅がわかっていても、やめたくてもやめられない。芸能人やセレブリティによく見られるものに、セックス依存症がある。

『週刊新潮』(9月24日発売号)は、東京オリンピック競泳の日本代表である瀬戸大也選手(26)がキャビンアテンダント女性との白昼不倫を報じた。同誌はその後も、他の女性との不倫の事実を報じた。瀬戸選手は所属するANAのホームページから瀬戸選手の名前は消え、出演する企業CM動画も閲覧不可となるなど、その余波は大きい。

今年6月にはお笑い芸人の渡部健氏(47)が複数女性との不倫が報じられ、世間から激しいバッシングを受けた。その結果、渡部氏はすべての番組を降板した。

失うものの大きさを知りつつも不倫を重ねてしまうのも、ある種、「わかっちゃいるけどやめられない」状態、つまり依存症であった可能性が高い。