手つかずのデジタル人材育成 官民の連携で底上げ(写真=共同)
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注目のコメント
この手の議論は非常に聞き飽きている。
「デジタル人材を育成してこなかったから日本ではデジタル化が遅れた」のではない。
単純に「デフレでデジタル投資も含めたあらゆる投資が滞ったので、それに伴いデジタル人材も当然ながら育成されない」だけ。
日本の資本装備率の推移を見よ。
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H30/h30/shoukibodeta/image/b1_3_06.png
資本主義社会である以上、本来であれば、図の1980年-2000年頃の延長に現在の資本装備率がなければならない。
ところが日本は1998年よりデフレになってしまい、各企業は資本装備を充実させるのではなく「安い人件費の人材」を求めて実質賃金をどんどん下げていったのだ。
言い換えると「資本主義型社会から、労働集約型社会へと、主に経済団体の要望により推移していった」のだ。
これでどうやって「デジタル人材」などが育成されるというのか。
因果関係は完全に逆で、
「資本装備率が上昇するような経済状況であれば、自ずとデジタル化投資がなされ、それに伴いデジタル人材がどんどん育成されていく」
である。
大量生産している工場の騒音がうるさいからという理由で、うるさい騒音をかき鳴らしても大量生産はできない。
因果関係を逆にとらえると、殆ど意味のない結果となる。
「資本装備率が上昇するような経済状況」とは、デフレ脱却に他ならない。
デフレも政府の失策が主因であるし、デフレ脱却も政府の政策によってしか解消されない。
そして解消策は、歴史を見ても「政府が大胆にデフレ脱却するまで公共事業をしまくる」以外に有り得ない(あとは「戦争により脱却」)。
とにかく政府があまりおカネを使わないようにする事を大前提にして議論するからおかしいことになる。
自国通貨建ての国債をいくら発行しても財政破綻しない(過度なインフレになると発行を抑えなければならないが)。官民でデジタル人材の需要が高まっている状況ですが、技術に秀でた人材(システム・技術担当)中心で集めるだけでなく、(デジタルに対する知識を有した)将来像の設計ができる人材、関係者との調整や全体工程の管理ができる人材、そして全体を統括する信頼力のある人材を中心として多様性を発揮できるチームを構築することが肝心だと思います。
デジタル人材は行政のみならず立法と司法にも圧倒的に不足しているのでは。デジタル人材はデータサイエンティストのみならず、データガバナンス側にも必要な点が漏れやすいので要注意。