名刺管理サービスを手掛けるSansanは10月8日、ビジネスセミナーの運営支援に参入すると発表した。第1弾として同日、セミナー運営を効率化するツール「Sansan Seminar Manager」をリリースした。企業は登録フォームなどを手早く作成でき、参加者はスマートフォンで撮影した名刺のデータを申し込みに使えるという。利用料は月額5万円から。
コロナ禍によってWebセミナーの需要が高まっていることを踏まえた施策。Sansan Seminar Managerは、Webセミナーの運営を想定した機能をそろえるが、一部オフラインのセミナーに対応する機能もある。
このツールでは、セミナーの運営企業がテンプレートに概要を入力すると、10分ほどで集客用のWebサイトを作れる。Webセミナーを配信するための「YouTube」「Zoom」のリンクを参加者に送ることや、参加者のデータを「Salesforce」などの外部ツールに送ることも可能。
集客用のWebサイトには、申し込み用のQRコードを掲載できる。Sansanが運営する個人向け名刺管理サービス「Eight」のユーザーがQRコードをスマホで読み込むと、登録済みの勤務先や氏名などを申し込みフォームに自動で反映する。
そうでない参加者は、自身の名刺をスマホで撮影すると、システム側が内容を読み取ってフォームに自動入力する。
所属先などをフォームに手入力することも可能。その場合は、Sansanが独自開発したAIが、入力されたメールアドレスのドメインをもとに勤務先を推定し、社名の候補を表示する。これらの仕組みによって、リード(来場者データ)の正確性を保つとしている。
オフラインのセミナー向けには、Sansan Seminar Managerに対応した専用デバイスを提供する。来場者が名刺をかざすと、その内容を読み取り、事前登録のデータと照合して本人確認を行う仕組み。受け付けの省人化につながるとしている。
今後は第2弾として、Eightのユーザー向けに、職種などに応じておすすめのセミナーをレコメンドする新機能「Eight ONAIR」を開発中。2021年に提供する予定だ。
【訂正:2020年10月8日午後5時20分 初出時「年額」としていましたが、正しくは「月額」でした。おわびして訂正いたします。】
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