米下院、巨大ITの分割必要 独禁法違反で報告書
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この報告書は民主党議員がまとめたもので与党は賛同せず、法的拘束力もないとのこと。
ただ、GAFAの独禁法違反・優越的地位の濫用の疑惑は強まっており、個別の取引については当局も動き始めている。今後より根本的な対策が必要というところまで話が進むのか、米大統領選挙の結果も含めて注目です。
注目のコメント
ー米国の緩やかな規制のもとで著しい成長を遂げてきたデジタル市場は転換点となる。ー
ー報告書は司法委員会の野党・民主党議員が主導してまとめた。議会が将来、法改正に動く場合のたたき台となる。ー
いずれも不同意です。転換点は既に3年以上前からです。まさに4年前の大統領選におけるケンブリッジアナリティカスキャンダルからのFacebook不買運動も、Googleの度重なる労使問題も、EUにおけるApple1兆円制裁金も、IT巨人と国民国家の対立は十分に高まっています。
問題は、それと法的手続き、並びに政治的意思決定です。
スタンダード・オイルも、AT&Tも、独占を糾弾され始めて実際に解体されるまで三十年かかっている。
結局のところ、企業と政治の関係性とは、古今東西、政治的損得、野心、力関係等々によって決まります。
野党の素案が叩き台になってこの方向性で進む、とは全く限らないし、進むにせよ人々が思うよりずっと遅いスピードとなる見通しが高いでしょう。ちなみに、日本も公正取引委員会が「デジタル・プラットフォーマーの取引慣行等に関する実態調査」としてすでに調査を進めており、中間報告もされています。分割までは言われていませんが、それなりに競争法の観点から問題点が指摘されています。
https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2020/apr/200428_1.html