[5日 ロイター] - 風力・太陽光発電最大手の米ネクステラ・エナジー<NEE.N>が先週、時価総額で石油大手エクソンモービル<XOM.N>を一時抜き、米上場エネルギー企業のトップに躍り出たのは、旧来型から再生可能なエネルギーへの数年前からのシフトを鮮明に物語っているー。UBSは5日、こう分析した。

ネクステラはフロリダ州の2つの電力会社を傘下に持ち、550万人以上の顧客に電力を供給。2日の取引でエクソンの時価総額を一時抜き、終値での時価は1380億ドルと、エクソンの1395億ドルをわずかに下回った。

石油・ガス各社は、温暖化ガス排出削減や低炭素エネルギーへの投資拡大、化石燃料の生産による気候変動への影響の開示に取り組むよう株主から圧力が強まっている。

UBSは電気自動車(EV)メーカーのテスラが時価総額でトヨタ自動車を抜き、自動車業界の首位になったことを例に挙げ、より持続可能な「ニュー・エコノミー」へのシフトが見られると指摘。

エクソンは今年に入って時価が半分以下に減っている。新型コロナウイルス感染拡大の影響でエネルギー業界全体が落ち込んでいるからだ。

エクソンは8月にダウ工業株30種平均<.DJI>の構成銘柄から除外され、代わりに情報サービス大手セールスフォース<CRM.N>が採用された。

エクソンは5日の取引を2.3%安で終了し、時価は1427億ドルとなった。ネクステラは2.4%高で、時価は1410億ドルとエクソンに肉薄した。