この連載について
ビジネスや働き方が多様化し、正解がない時代に、自分を信じて一心に仕事をする人たちがいる。そこにあるのは独自の「哲学」だ。仕事人のヒストリーをたどり、道標となった哲学を浮き彫りにしていく。
この記事の著者 / 編集者
この記事に関連するユーザー
関連する企業
Siemens AG is a multi-industry company focused on the areas of automation, electrification, mobility, and healthcare.
業績
シェア
新規登録またはログインすると
チャートを見ることができます
新規登録する
ログインはこちら
インフラサービス領域(発電システム、公共インフラや産業向けソリューション等)とデバイス領域(パワー半導体、高容量HDD等)で事業展開。医用画像情報システム、偏光板保護フィルムなどで世界シェアが高い。
業績
シェア
新規登録またはログインすると
チャートを見ることができます
新規登録する
ログインはこちら
この連載の記事一覧
【今村久美】カタリバが、あえて「全国に拠点を作らない」理由
171Picks
【今村久美】行政の手が届かない家庭は、子ども支援のDXで救う
118Picks
【今村久美】災害時に必要なのは「物資の支援」だけじゃない
83Picks
【今村久美】日本が失いかけた「大切なもの」は、被災地にあった
106Picks
【今村久美】学校と手を組み、教育の「ポジティブな代案」を
135Picks
【今村久美】絶望する若者に「学び合いの場」を提供したい
188Picks
【新】今の日本を分断しているのは「目に見えない格差」だ
489Picks
【木村光希】「お別れの質の追求」に終わりはない
54Picks
【木村光希】社員からの大反発を招いた「葬儀会社の組織化」
70Picks
【木村光希】もし、自分の余命が「半年」しかなかったら?
173Picks
その本当の力を世界に見せたいと
思っています。
特集いただきありがとうございます。
お茶の間で親しまれ続ける国民的番組「サザエさん」のスポンサー変更には、時代の変化を感じました。
経営危機を迎えた東芝は、家電や「レグザ」で知られる液晶テレビを中国企業に、世界初で知られる「ダイナブック」ブランドのノートパソコンはシャープに、そして知る人にとっては優良事業で知られていた医療機器はキヤノン。さらには、射出成型機をはじめ生産機械を手がける有力子会社の東芝機械、世界で初めて事業化したフラッシュメモリ事業も切り出しました。
こうやってなんとか企業は存続したものの、事業を売って売って売りまくり、もはや東芝に残る優良事業はないのでは...そんな時代に、東芝に入社を決めたのが島田太郎さんは、「火中の栗を拾う」とも言われました。
シゴテツのご登場いただくプロピッカーの島田太郎さんは、キャリアの初めは日本の製造業。そして、アメリカのソフトウエア会社の社長になり、もともとは製造業であり今やソフトウエア会社を標榜するドイツを代表する企業シーメンスを経て、東芝へと移ります。
島田さんは、日本とアメリカの仕事の流儀、そしてドイツ流の仕事観までも持ち合わせています。
連載では、島田さんのキャリアと仕事の哲学を通じ、日本企業の強みと課題、日本のビジネスパーソンの働き方のあるべき姿、その双方について示唆の示唆に富む企画になればと思っています。
まずお会いすると背が高くて姿勢がよくて上品な出立ち。初対面のときはシーメンスにいらっしゃいましたが、スゴイ方なのにまったく偉ぶるところがなくて、だけどスマートな物腰。
そういうひとかどの人物って隠せないというか、滲み出てくるから多くを語らなくてもわかっちゃうんですよね。
東芝へ行かれるニュースを見たときはビックリしました。側から見たら「渦中の栗を拾いに」行かれたように見えるのは確か。
でも、直後にお会いしたときもいつもの柔和な表情で「東芝ってスゴイ会社なんですよ」と楽しそうに語られていたことが印象的でした。
東芝が好きなんですよというご本人のコメントのとおり、転身直後から一貫していらっしゃいます。今週のシゴテツも楽しみです♪
***「選択と集中」というのは、株主目線で見たらわかりやすいし、短期的な利益を得るにはいいけれど、場合によっては新たなものを生み出す力を削いでしまう可能性がある。***
これは、外資系に長くいて、良い意味でも悪い意味でも合理的な思考に染まりすぎていると感じている私にとってハッとする言葉。
早く決断することの意義と、早く決断しすぎることのリスクを考えさせられる。
連載を楽しみにしたいと思う。
---
ドイツの総合テクノロジー企業シーメンスの要職に就き、将来を嘱望されていたにもかかわらず、経営再建の道半ばにある東芝に移籍した島田太郎氏。
最高デジタル責任者としてデジタルトランスフォーメーション(DX)の旗振り役を担うとともに、東芝デジタルソリューションズの社長に任命された。
「なぜか3年ごとに転機が訪れる」というそのキャリアの軌跡と、これからの全産業に共通の、デジタルで生まれる新しい儲け方に迫る。(全7回)
■第1回 東芝が再び輝く時代がやってくる
■第2回 3年集中して突き抜ける、私のキャリア開発
■第3回 日産ルノーを舞台とする「赤壁の戦い」に勝利
■第4回 褒めて乗せるアメリカ人、否定して不安がるドイツ人
■第5回 日本の経営者が決断できない理由
■第6回 長時間労働なんかしていたら、もう生き残れない
■第7回 モノを売って儲ける時代は終わった
『僕が東芝に移ることを決意したころの日本は、「日本はこんなに優秀だ」とか、「日本に来た外国人はみんな日本の素晴らしさに驚くのだ」というようなことが盛んに言われていました。「このままでは日本はまずいです。“外国人が喜ぶ日本”みたいな自画自賛ばかりしているのは、自己満足でしかありません」』というのは正にその通りだと思います。島田様が移られたころと言わず、我が国が停滞に入って元気を失うに連れ、自己満足をくすぐるその手の番組が増えてきたように思います。
東芝さんが元気だったころの日本は、自分で褒めなくても世界中が賞賛し驚嘆してくれる国でした。しかし残念ながら今ではすっかり輝きを失って、うっかりすると素通りされてしまいます。新型コロナウイルス禍を別にすれば外国人観光客が大きく増えたけど、これとても、我が国の魅力が増したというよりは、諸物価が安くて手軽な国になったという側面が多分にありそうです。我が国の再生は、等身大の姿を見詰め直して真摯に努力しない限りあり得ません。東芝さんは偉大な復活にむけでどんなチャレンジと戦略の絵を描くのか。固唾をのんで見守ります (^.^)/~~~フレ!
自分自身、外資企業からキャリアをスタートし(また帰国子女でもある)、今は日本企業に勤めている。ユーザベースは日本企業としてはかなりの異端だとは思っているが、島田さんが記事で述べられている点にとても共感する。だからこそ挑戦をしている日本企業が、世界に戦える企業に失敗しながらも執着して成長していくことで会社も自分も成長出来て、未来につながればいいという思いが入社から現在に至るまであり、ますます強くなっている。
日本人は続けることが得意だと思っている。失敗してもあきらめない、あきらめの悪さを挑戦することを適切なリスクレベルで継続していくことが、未来にもつながると思っている。