2020/10/27

【ワークマン 土屋】データ分析ができると上司の意見を変えられる

荻島 央江
ライター&編集者
コロナ禍でますます苦境にあえぐアパレル各社を尻目に、成長を続ける作業服最大手のワークマン。2020年3月期の売上高は前期比37.8%増の923億円、営業利益は同41.7%増の192億円と大幅増収増益で、10期連続で最高益を更新。既存店売上高も35カ月連続で前年超え、第1四半期(4~6月)も2ケタ増収増益になった。

「低価格」と「プロ仕様の高機能」を武器に快進撃を続け、日本国内に限れば店舗数ではユニクロを抜く。大躍進のきっかけとなった、一般客向けに「編集」したアウトドアウエアの新業態「ワークマンプラス」の仕掛け人こそ、ワークマンの土屋哲雄専務だ。

土屋氏は創業家の出身で、東大卒。三井物産で30年以上、商社マンとして活躍した後、2012年ワークマンに入社した。「エクセル」をフル活用する「データ経営」と「しない経営」で社内改革を推進、現在の新生ワークマンへと導いた。残業しない、期限は設定しない、ノルマは課さない……。ワークマンのガツガツしない“非常識”な経営、土屋氏の哲学を明らかにする。(全7回)
データなしには戦えない
2014年に策定した「中期業態変革ビジョン」を支える2本柱の1本が、「データ経営」です。
なぜこれを柱に据えたかというと、これから打って出る新業態ではデータなしに戦えないと思ったからです。
素人が新しい業界に空手で乗り込んでいったら負けるに決まっています。全体を底上げし、データに基づき、決定が下せる会社を目指しました。
入社してから私がしたことと言えば、社員に話を聞くことと、データ活用研修を実施したことです。