「個タクじゃないのに年収1000万」荒技師の流儀
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たしかにタクシーの中で営業をかけるというのは発想の転換だな。あとは自分がいないときに回す他の運転手が質をキープできるかということ。社内のルール、ギリギリを攻めているけど仲間とのネットワークで稼ぐというのもなかなか興味深い。
特異なのは、この2カ所に100を軽く超える固定客を持っていることだ。長距離がメインでない顧客も含めると、リストの数は200にも上る。
前提として、法人ドライバーで顧客を持ち、維持することは非常に難しいとされる。勤務日数の少ない法人ドライバーが、顧客を回し続けることは不可能に近いからだ。もう1つは、予約を1人でさばききる術を持たないことが挙げられる。
だが、中山さんはいかにも泥臭い手法でこの2つの問題を解決した。
「去年までの話ですが、東京の売れているドライバーだと年収800万円くらいまではいく人が結構多い。だが、その先を超えるのが本当に難しいんです。効率を考えると、法人でも顧客を持たないとプラスアルファの200万には届かないと気づきました。
今の会社は多く入れて1カ月で約20日出勤(夜勤のみ)で、1カ月で140万円を稼ぐためには1日約7万円が必要。この数字を週末や繁忙期で達成するのは難しくないが、常時キープとなるとハードルが高い。そこで同じように顧客を持つドライバーのコミュニティーに参加したり、積極的に会いにいくようにしたんです。
その結果、今は予約を受けて私が休みのときに仕事を手伝ってくれる仲間が20人くらいになりました。以前の同僚や、個人の方まで幅広い層です。そのメンバーの半分くらいが顧客を持っていて、お互いに回しあうので、結果的にはWin-Winなんです。私の場合は、グループの総計で300人近いお客さんがいる計算になりますね」
本質的なところでいえば、仕事を取ってくる力はあるけど、その顧客を守り、伸ばしていく力が私にはなかったということです。そういう意味では、タクシーの仕事は合っているのかもしれません