[チューリヒ 25日 ロイター] - 日立製作所<6501.T>の送配電網子会社、日立ABBパワーグリッドのクラウディオ・ファキン最高経営責任者(CEO)は、2025年までに利益を目標の上限付近に引き上げることが可能との見通しを示した。

同社は10月に最新の業績見通しを公表する。

日立ABBパワーグリッドはEBITDA(利払い・税金・償却前利益)の利益率を2021年3月期は6.5%と予想し、これを8─12%に引き上げる目標を掲げている。

ファキン氏はロイターに「2025年までにこのレンジの上限に到達する」と述べた。

「新型コロナウイルスは2020─21年の業績に悪影響を及ぼすが、23─24年は影響はなくなっているだろう」と述べ、各国で刺激策が実施され、合わせて事業も上向いていくとの見方を示した。

「新型コロナの流行は化石燃料から風力や太陽光などの再生可能エネルギーへの転換を加速させた」と指摘。顧客が複雑な再生可能エネルギー源を理解したり、情報技術(IT)と制御技術を組み合わせて効率を高めるよう支援していると説明した。

世界の送配電市場の規模は1000億ドルで年間2─3%の成長が見込まれるが、ファキン氏はそれを上回るペースの事業拡大に自信を示した。