EU、難民対策の新制度案発表 全加盟国で分担
コメント
注目のコメント
難民が行きたい国(ドイツやスウェーデン)と行きたくない国(中東欧など)、いずれも難民をあまり受け入れたくない。
難民が行きたい国が面倒を見れば良い、が、難民が行きたくない国の基本的な論理です。それを全体で面倒を見る、では、中東欧諸国は確かに反発する問題ではあります。
人道的側面と経済的動機があり、一筋縄ではいかない問題です。わが国でも移民・難民の問題が色々議論されています。ウォッチしていきたい問題です。EUの新制度案が発表された直後、アムネスティインターナショナルは、EUに対して、移民問題に関するリビアとの協定を廃止するよう求めた。密入国業者による移民流入に苦慮するEUは、それを減らそうとリビアに費用提供して取り締まってもらう協定を結んだ。しかし、その取締りが無茶苦茶な暴力になっているというのだ。なお、EUは、移民流出元となる20数カ国と同じような協定を結んでいるが、それが上手く機能しないから、今のような事態になっている。
2015年の難民危機でEUは、その場しのぎの策として全ての加盟国に一定数の難民を割り当てることにしましたが、東西の政治的対立の一因に。欧州委員会は当時受け入れを拒んだポーランド、ハンガリー、チェコの3カ国を提訴し、欧州司法裁判所は3カ国がEU法に違反したとの判決を下しました。
新制度を強硬に導入すれば東欧諸国との溝が深まりかねません。西側でも各国で移民排斥を掲げる極右政党を勢いづけることにもつながります。現行の提案のまま合意につなげることは難しいのではないでしょうか。
EUへの難民の防波堤となっているトルコとの関係も悪化しており、難民問題は今後もEUのアキレス腱であり続けるでしょう。