[ワシントン 21日 ロイター] - 米議会予算局(CBO)は21日、新型コロナウイルス感染拡大への対応費用がかさみ、連邦債務は2050年までに国内総生産(GDP)の約2倍の水準に膨れ上がるとの見通しを示した。

CBOは長期財政に関する年次見通しで、税制と歳出に関する法律に変更がないという想定の下で、連邦債務の対GDP比率は50年までに195%に達すると予想。現在のギリシャや日本の水準に近づく。

CBOは昨年、49年の連邦債務の対GDP比率を144%と予想していた。

20年末時点は98%と予想。コロナ禍に見舞われる前の19年は79%、金融危機に襲われる前の07年は35%だった。

財政赤字については、20年の対GDP比率が16%と予想。第2次世界大戦後では最悪となる。その後の数年間は低下するものの、28年までには再び上昇し始めるとし、50年までには12.6%に達するとした。

CBOのフィリップ・スウェーゲル局長は、米国の長期的な財政の軌道は持続不可能で、ドルに対する長期的な信頼がリスクにさらされていると指摘。財政危機に陥る特定の水準はないとしながらも、「債務の増大に伴い、リスクも増大する」と述べた。